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Channel: NBAヒストリー(ひばち)
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New York Nets vol5-c

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N71~72プレイオフ~ディビジョン・ファイナル~


ひばち


奇跡のカーネルズ撃破を決めたネッツが次に戦うのは、昨シーズンのプレイオフでも対戦したヴァージニア・スクワイアーズ。45勝39敗をあげ、セミファイナルではザ・フロリディアンズをスウィープで下したチームです☆


シーズン成績ではネッツと1ゲーム差しかないけど、シーズン中の対戦は4勝7敗と負け越し。ロスターもネッツより厚く、普通に考えたら負けておかしくない相手でした。でも!今シリーズは運がネッツの味方だったんですね☆


このシーズンのスクワイアーズは、2年目を迎えたチャーリー・スコットに加えて、新たにジュリアス・アービングというスーパールーキーが加入☆

スコットは1年目を上回り、我らがリック・バリーをも上回る平均34.6点をマーク。Dr.Jことアービングは6フィート6インチ・200ポンドのスウィングマンで、平均27.3点・15.7リバウンドをあげ、オール・ルーキー1stチーム&オールABA2ndチームに選ばれました(ルーキー・オブ・ザ・イヤーはカーネルズのアーティス・ギルモア)。


ジム・イーキンスネイル・ジョンソンジョージ・アーバインら若手、ダグ・モーレイ・スコットらベテランも健在。ファッティー・テイラーバーニー・ウィリアムスエイドリアン・スミスといった新戦力もいます。

PFのジョンソンはプレイできないんですが、その他も厄介な選手たち。Cのイーキンス、アーバイン&モーの将来HCコンビは健在で、テイラーはスティールの名手。NBAのロケッツでどーってことない2シーズンを過ごしてスクワイアーズに来たウィリアムスは、チーム4位の得点アベレージをあげました。

Gのスミスは35歳・11年目にしてNBAからABAに移ってきたベテランで、NBAではロイヤルズ時代にオールスターMVPになったこともある実力者。昨シーズン32歳・プロ10年目にしてABAにやってきたR・スコットとともに、このプレイオフでは良いプレイを見せます。


ただ、これがネッツにとって最初のラッキーなんですが、スクワイアーズには大きなアクシデントがありました。


それはシーズン終盤のこと、・スコットが「NBAでプレイしたい」という理由でチームを去ってしまったんです(!)

スコットはNBAのサンズに行ってしまい、チームのスターはアービングひとりになっていました。平均35点をあげたスコアラーの離脱がどれほどの影響を与えたのかは想像に難くありません。スクワイアーズはリーグ2位の得点力を誇るチームなんですが、もしもそこに陰りが見えたら勝機は大きくなりそうですが・・・


↓のちにピストンズでHCになるアーバイン
ひばち


スクワイアーズは甘くありませんでした。ルーキーのアービングがもの凄かったんです(!)


スクワイアーズの本拠地(のひとつ)ロアノーク・シビック・センターで行われたゲーム1は、アービング26点の活躍などでスクワイアーズが圧勝。なんとネッツはABAのプレイオフ記録となる47点差で負けてしまいました(91対138)。

ネッツもジョン・ローチがアービングと同じ26点をあげてるんですがねー・・・屈辱的な大敗でした。


そして、オールド・ドミニオン大の施設(これもスクワイアーズの本拠地のひとつ)で行われたゲーム2にもネッツは敗戦。今度は106対115と僅差?でしたが、アービングに38点をゆるしてしまいました。


あっさりロードで連敗を喫し、0勝2敗となったネッツでしたが、ここで2つ目のラッキーが起こります。ゲーム2とゲーム3の間が8日間も空いてしまうんです(!)


どーゆーことかと言いますと、ネッツがディビジョン・セミファイナルを勝ち進むとは(恐らく)誰も思っておらず、ナッソー・ベテランズ・メモリアル・コロシアムが既にブッキングされてたんです。

「一応」、シーズン半ばまで使用していたアイランド・ガーデンは使えたみたいなんですが、誰もプレイしたいと思わなかったようで、アリーナが使えるようになるまで待ったんです。そして、これが最後のラッキーなんですが、間隔がかなり空いたことで怪我人が故障を癒すことができたんですね~☆


そして迎えたゲーム3。ネッツはビル・メルチオーニが故障から復帰し、119対117で接戦をモノにします。続くゲーム4ではリック・バリーがこのシリーズ初めて両チーム最多となる得点をマークし(33点)、118対107で2連勝。シリーズは2勝2敗のタイになりました。


ヴァージニアに戻ったゲーム5はバリーがまたまた両チーム最多となる34点をあげましたが、アービングがなんと32リバウンドをマークする驚異的活躍でチームを引っ張り、更にはシーズン平均7.6点のR・スコットが26点をあげ、スクワイアーズが勝利(116対107)。

ニューヨークで行われたゲーム6はバリーが43点をあげ、更にローチが37点、ビリー・ポルツが33点をマーク。146対136とスクワイアーズのお株を奪うハイスコアリング・ゲームで勝ち、シリーズは3勝3敗のタイとなりました。


ここまですべてホーム・チームが勝つという内弁慶なシリーズで、それに則ればゲーム7はスクワイアーズが勝つはず。ネッツの勝利は厳しいかに見えました。

でも、今プレイオフのネッツは何かが違うんです。アービングに35点もとられちゃったけど、スクワイアーズ全体を88点に抑え、94対88で勝利(!)ゲーム終盤のバリーの3Pが決勝打となったかな?


そんなワケでネッツはまさかまさかのファイナル進出が決まりました♪


↓33点あげたのにまさか3番目なんて・・・
ひばち


スクワイアーズは最終的にはC・スコット離脱が響いたかもしれないけど、それでもネッツにとっては充分に難敵でした。


凄まじかったのはアービングで、プレイオフのアベレージが平均33.3点・20.4リバウンド・6.5アシスト・FG成功率51.8%・FT成功率83.5%と常軌を逸していました。この人、ルーキーでしかもスウィングマンですからね・・・

ジョンソン不在が作用したのかもしれないけど、それにしても凄すぎ。個人のパフォーマンスではバリーを上回っていたかも知れません。


そしてアービング以外にもシーズン中を上回る活躍を見せた選手が多く、ウィリアムスは第2の得点源となり、ゲーム5で活躍したR・スコットの他にアーバイン&スミスも2桁の得点アベレージをマークするなどチーム全体でC・スコットの穴を埋めていました(プレイオフ中のアーバイン&スミスはいずれもシーズン中の倍以上の得点アベレージを残しています)。


ネッツにとってはメルチオーニの復帰と、メルチオーニ不在の間にローチが存在感を見せたのが大きかったでしょうか。バリーの新しい武器・3Pも昨プレイオフに続いて効果的なようです。


↓シリーズの勝敗とは別に強烈だったDr.J

ひばち


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