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Channel: NBAヒストリー(ひばち)
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Los Angeles Lakers vol53-b

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L00~01プレイオフ~1stラウンド~


ひばち


8連勝でシーズンを終えた第2シードのレイカーズがまず戦うのはなんとブレイザーズ(50勝32敗)。昨プレイオフのカンファレンス・ファイナルの好カードが、1stラウンドになってしまいました。


ブレイザーズは3月5日の時点で42勝18敗とカンファレンス首位だったんですが、そこから突然調子を落とし、残りの22試合は8勝14敗と負け越し。戦力が拮抗したウェスタン・カンファレンスではちょっとの連敗が命取りになっちゃうワケで、上位とのゲーム差は少ないながらも7位まで落ちてしまいました。


不振の原因は金にモノを言わせたチーム作りで、メンバーはすごいけどケミストリーはバラバラ・・・とか言われましたが、ちゃんと説明するのは難しいかも。

とりあえずシーズン終盤だけでも、レイカーズ戦のタイムアウト中にラシード・ウォレスアルビダス・サボニスの顔面にタオルを投げつけ、試合後にはそのウォレスとマイク・ダンリービーHCが衝突し、更にごく最近では練習中にスコッティ・ピッペンデトレフ・シュレンプが口論になった・・・なんて話がありました。


そんなブレイザーズのスターターは昨プレイオフと一緒でディモン・スタウダマイヤースティーブ・スミス、ピッペン、ウォレス、サボニスの5人。

グレッグ・アンソニーボンジ・ウェルズ、シュレンプ、ステイシー・オーグモンアントニオ・ハーベイの5人も残っており、リーグ屈指の豪華ロスターは相変わらずなんですが(ハーベイは違うけど)、このシーズンはこれだけじゃありません。デイル・ディビスロッド・ストリックランドショーン・ケンプウィル・パデューらオールスタークラスのベテランたちを加えていました(パデューは違うけど)。


ほんの3シーズン前までオールスターの常連&昨シーズンまでキャブスのエースだったケンプがオフコートの問題で、伸び盛りで一時はスミスに代わってスターターに入っていたウェルズが故障でプレイできませんが、それでも充分に層は厚いです。たしかにこれだけのメンバーが揃っていればケミストリーの構築が難しいのも創造できなくはないし、プレイングタイムの問題などで不満が溜まる選手がいるのもわかりますが・・・


因みにシーズン中の対戦成績は2勝2敗。お互い、ホームとアウェイで1勝ずつしています。


●ゲーム1@ステイプルズ・センター


先行したのはレイカーズ。シャキール・オニールがなかなか得点をあげられず、コービー・ブライアントも肋骨を打撲するなどおとなしかったんですが(2Q序盤に一度ロッカールームに下がります)、ホーレス・グラントが好調。オフェンス・リバウンドに強く、また豪快なティップダンクを見せるなど、このQだけで12点をあげました。


2Qは一転してブレイザーズが反撃。ウォレス頼みだったスターターとは違い、ストリックランドやオーグモンが流れを変えてきました。さすがベテラン♪

レイカーズは51対48となんとかリードを保って前半を終えますが、一時は逆転され、更には5点差をつけられており、前半だけで17点をあげたデレック・フィッシャーの活躍がなかったらヤバかったですね。


因みにハーフタイムに入った直後には、両チームがコートを去る中、レフェリーと口論してテクニカル・ファウルを吹かれるウォレスの姿がありました。最後に手にしたボールを去り際に高く放り投げたので、それを注意されたかな?


3Qも接戦。コービーが積極的に攻めだしたのに対し、ブレイザーズはレイカーズ戦で調子がよいスタウダマイヤーがやり始めました。一時は逆転もされており、勝負は4Qに持ちこまれました・・・

が!4Qに入るとレイカーズはリック・フォックスブライアン・ショウが連続で3Pを決めるなど急にギアを上げ、開始2分ほどで決着をつけてしまいます。4Qはディフェンスもよく、ブレイザーズに反撃のチャンスはありませんでした。


↓ストリックランドの方がレイカーズにとっては嫌?
ひばち


最終スコアは106対93。シャックはシュートが21本中7本しか決まりませんでしたが、FTを15本中10本決めるなど24点&20リバウンドをマーク。4Q残り2分ほどでベンチに下がったときには、ベンチに戻らず、コートサイドの空いてる席に座るw余裕のサービス付きでした。


コービーは28点&6リバウンド&7アシストと怪我の影響はなさそう。フィッシャーの21点、グラントの14点は前半を支えてくれました。ショウの9点も見逃せません。レイカーズは1~3Qまでシュートがあまり決まらなかったけど、それでも流れはブレイザーズよりいいように見えたかな。


ブレイザーズはウォレス24点、スタウダマイヤー18点がチームをリード。ウォレスはハーフタイムに余計なことしたり、タイムアウト中にACのトニー・ブラウンにタオルを投げつけたり(この意図は不明)、奇行もありましたが、シュートタッチがとてもよかったです。

この他にはピッペンが13点(ファウルアウト)、サボニスが11点、スミスが10点、ストリックランドが8点、オーグモンが9点をマーク。ベンチ2人の貢献度は大きく、サボニスはシャックへのディフェンスが良かったです。


ブレイザーズでいただけなかったのはディビス&シュレンプのベテラン2人。ディビスは僅か9分のプレイでほとんど何もしないままファウルアウト(去り際にレフェリーに暴言を吐いたとして後で7500ドルの罰金)。フラストレーションが溜まっているようでした。シュレンプは2Qのブレイザーズ反撃ムードの場面でFTを2本外したり、TOを犯したり、流れに水を差してしまいました。


●ゲーム2@ステイプルズ・センター


ゲーム1の後、ピッペンが「コービーが肋骨打撲は嘘じゃないの?」とコメント。98年ファイナルのゲーム5で体調不良ながらも大活躍したマイケル・ジョーダンみたいなことしようとしてるんじゃないの?てワケです。もちろん負傷してるのはほんとで、コービーは尊敬するピッペンからのコメントに失望しながらも冷静に対処。舌戦も熱くなってきました。


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シャックが2年連続となるIBMアワードを受賞したこの日、ゲームはかなり荒れました。


レイカーズは序盤、ブレイザーズに最大9点のリードをゆるすなどスロースターターでしたが、1Q終盤にはもう射程圏内に相手を捉え、2Qに入ると逆転して一気に点差を拡げました。

反撃の中心はシャック。シャックは「いつも通り」のパワフルなプレイに加えてアシストでも魅せてくれ、特にロバート・オーリーへのノールックパス、Q終了間際のショウへのアシストはPGもびっくりな鮮やかさでした(ショウは3Pを決めてます)。


試合はこのままレイカーズのペースで進み、106対88でレイカーズが2勝目をあげるんですが、4Qはゲーム内容とは別のところで幾つかいざこざが勃発。何度かゲームが中断する異質な展開となりました。


↓得点もアシストも・・・視界良好だったコービー
ひばち


最初はシャックvsスミス。シャックがファウルされてゲームが止まったとき、ブレイザーズのディフェンダーが3人くらいでシャックを囲んでおり、ボールを取ろうとするブレイザーズ選手とそれを除けようとするシャックのやりとりからちょっとこじれました。


いちばん危なかったのはディビスvsオーリー。4Q開始間もなく、リバウンド争いのポジション取りで後ろからぶつかってきたオーリーに対して、ディビスがあからさまにエルボーをお見舞い!オーリーはコートサイドに吹っ飛ばされ、あわや乱闘という場面でした。

乱闘にならなかったのは、ベンチにいたマーク・マドセンが、ディビスのところに向かっていこうとしたオーリーを抱きついて止めたから。吹っ飛ばされたオーリーがレイカーズ側のベンチ前に倒されたのはラッキーでした。オーリーはしばらく怒り収まらぬ様子でしたが、コービー、ジム・クレモンズフランク・ハンブレンにもなだめられ、フィル・ジャクソンHCにも声を掛けられ、ようやく収まりました。


そして最後がピッペンvsコービー。ピッペンがコービーにファウルした際、コービーが傷めている側の肋骨付近を肘で押したためか、口論に発展。ここでピッペンとなぜかウォレスがテクニカル・ファウルを吹かれ、更になぜかウォレスは2つめのテクニカル・ファウルも吹かれて退場(!)いざこざではなかったけど、この前にスタウダマイヤーもテクニカル・ファウルをもらっており、ブレイザーズはフラストレーションから?自滅した形となりました。


↓オーリーを止めたのはマドセンのファインプレイ
ひばち


シャック32点&12リバウンド&5アシスト、コービー25点(FG8/11)&7アシスト&3スティールに加えて、フォックスが19点をマーク。うち14点は前半にあげたもので、8リバウンド&6アシスト&5スティールは見事でした。2Qにピッペンを抜き去ってサボニスの上から叩き込んだダンクもありましたしね~♪

3Qにコービーとのピック&ロールからシャックがバスケットカウント付きダンクを決め、コートサイドの観客ともタッチしてたのが個人的に好きな場面でした☆


ブレイザーズはピッペン21点、ウォレス17点、スミス16点、サボニス11点、スタウダマイヤー10点、シュレンプ9点でした。ディビス&ウォレス退場以外の印象がないですがw

因みにピッペンはこれがNBA史上2位となる200試合目のプレイオフだったそうです(1位はカリーム・アブドゥル-ジャバー)。


ディビスのエルボーに対してはダンリービーが「オーリーに当てようとしたのではないと思う」として、更に「シャックがいつもそうしているように肘を振り回しただけだよ」と皮肉たっぷりなフォローを入れてきました。

もしも万が一そうだとしても許されるワケがなく、ディビスは15000ドルの罰金&1試合の出場停止で、更にオーグモンも騒動の際にベンチを離れたため1試合の出場停止&5000ドルの罰金となっています。


●ゲーム3@ローズ・ガーデン・アリーナ


ケンプ&ウェルズに加えてディビス&オーグモンもいなくなってしまったブレイザーズはもうガタガタでした。

レイカーズは99対86でブレイザーズを蹴散らし、スウィープでカンファレンス・セミファイナル進出を決定☆レイカーズがスウィープでシリーズを突破したのは、意外にも91年のプレイオフ1stラウンド以来のことです。


序盤はブレイザーズにリードをゆるしますが、1Qの最後にデヴァン・ジョージがブザービーターとなる3Pを決めて3点差に迫ると、2Q半ば過ぎには逆転。3Q途中まではブレイザーズも粘っており、一時は1点差まで詰め寄られますが、フィッシャーがいいところでシュートを決めて引き離すなど再逆転されることはありませんでした。


レイカーズはシャック25点&15リバウンド、コービー22点&9アシスト、フィッシャー17点、フォックス13点、ショウ8点。フィッシャーは8リバウンド&6アシストもあり、更にシリーズ通してTOがゼロというスペシャルなおまけつきでした♪

コービー&フォックスは1Qで2つのファウルを犯しちゃうんですが、それは特に問題ならなかったですね。


ブレイザーズは序盤から積極的だったスミスと、3Qに粘りを見せたときの中心にいたスタウダマイヤーがそれぞれ25点をあげる活躍。サボニスの12点&11リバウンドもいいです。ただ、ウォレスが9点(FG4/19)&13リバウンドと奮わず、ピッペンもファウルトラブルに見舞われました。

スタウダマイヤーが下がったときにストリックランドではなくアンソニーを使ったのも効果はありませんでした。


因みにシュレンプにとってはこれが本当に現役最後のゲーム。技術的にはまだやれるかもしれないけど、気持ちが追いついていないようにも見えたのは僕だけですかね。長年お疲れ様でした!


↓最後の試合は5点&2リバウンドでした
ひばち


レイカーズは余裕の勝利。一方のブレイザーズは問題がたくさん残りました。


ピッペンは、チーム内での嫉妬や主力の離脱によってシーズンが終わったことを「自分のキャリアで最悪の出来事」とコメント。「シャック対策」とも言われた豪華フロントラインは、結局、最後(ゲーム3)はウォレス&サボニス以外にハーベイしかいませんでした。

更に選手を入れ替えるのか、HCを変えるのか、メンバーそのままでケミストリーを再構築するのか、オフコートの問題から着手するのか、判断が難しいところです。


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