牛86~87シーズン①
オフの動きでタレントレベルは落ちましたが、フロントの望む「いい人間」は集まったでしょうか。
開幕スタメンはこれ。ジーン・バンクスが骨折で出遅れ、ウィングの層が薄いです。
スティーブ・コルター
マイケル・ジョーダン
アール・キュアトン
チャールズ・オークリー
グランビル・ウェイタース
ダグ・コリンズHCはコルター&ウェイタースに期待したようですが、1ヶ月ほどでコルターがスタメン落ちし、更に1ヶ月ほどするとウェイタースもスタメン落ち。
コルターの代わりにはジョン・パクソン、ウェイタースの代わりにはブラッド・セラーズが入りました。
このシーズンはジョーダンが凄まじく、開幕戦で50点をあげると、11月末からは12試合中11試合で40点以上をマーク(9試合連続を含む)。
年が明けてからは50点以上あげた試合が7試合もあり、うち2試合はキャリアハイの61点でした。
また、1試合で23本連続シュート成功というNBA記録も樹立しています。
チームの方は、前半戦は最大で貯金4つまでいきますが、直後に5連敗を喫するなど波に乗りきれず、22勝23敗でオールスターブレイクへ。
後半戦は【パクソン、ジョーダン、バンクス、オークリー、デイブ・コージーン】という布陣でほぼ固定。
これがよかったのかブレイク明けの14試合は10勝4敗とスパークしますが、長続きせず、直後に今度は6連敗。
その後は5割ライン付近をうろうろしたまま、カンファレンス8位の40勝42敗でシーズンを終えました。
ブレッツ、ペイサーズと競っており、6位になるチャンスもあったんですが、ラスト2試合を連敗したのが響きました。
(ペイサーズに対してはタイブレイカーを保持)
ブルズは、平均得点が下から4番目で、一方、平均失点はリーグで2番目に少ないチーム。
これはゲームのペースがリーグでいちばん遅かった結果で、ディフェンスも改善はされたみたいなんですが、例えば被FG成功率は高いんですよね。
ジョーダンは史上5番目のハイアベレージである平均37.1点をあげており、ワンマンチームの内情がチームスタッツから透けて見えます。
因みに、ブルズが40勝以上あげたのは6シーズン振り。
昨シーズンは別として、ジョーダン加入後、再建しながらもチームは強くなっています。
変わらないのはロードでの弱さで、このシーズンはホームの29勝12敗に対して11勝30敗でした。
【そんなわけで】
このシーズンのジョーダンは記録づくし。
平均37.1点はもちろん得点王で、オールスターにはファン投票で選ばれ(但し活躍は出来ず)、自身初となるオールNBA1stチーム入りも達成しました☆
また、平均2.9スティールはリーグ2位。平均1.5ブロックもGではトップの数字でした。
オールスターウィークエンドのスラムダンク・コンテストには2年ぶりに出場し、優勝☆
1stラウンドは4位でしたが、セミファイナルでトップの点数を出すと、ファイナルではジェローム・カーシーを退けました。
セミファイナルの1本目で繰り出したのがFTラインからのレーンアップダンクです(この翌年に地元シカゴのオールスターで見せたレーンアップの方が有名ですかね)。
【ジョーダンを支えました】
オークリーも全82試合に出場して、平均14.5点・13.1リバウンド(リーグ2位)。
オフの間にかなり練習を積んだようで、ジャンパーが上達。(とはいえ)FG成功率が45%を切ったのは、外から打つ機会が増えたからかなと推測します。
パクソンはスターターに定着。
全82試合(64試合がスタート)で、平均11.3点・5.7アシストと、スタッツ的には自己ベストのシーズンでした。
3Pも含めシュートが上手く、球離れもよいので、ジョーダンのパートナーとしてよかったのかなと。
ムラも少ないです。
ジョーダンに続く得点源がこの2人でした。
【F】
バンクスは63試合に出場(39試合がスタート)。
平均9.7点・4.9リバウンドでした。
SFとしてはフィジカルな選手(と思う)。
バックスのドン・ネルソンはバンクスが欲しかったようで、3年目のケニー・フィルズとのトレードを狙っていたとか。
この頃のバックスはディフェンスが良く、ネルソンは「バンクスがフィットする&獲得で優勝に近づける」と考えていたようです。
セラーズはまあまあ。80試合(17試合がスタート)で、平均8.5点・4.7リバウンドでした。
安定感こそありませんでしたが、プロ初スタメンで27点&12リバウンドをあげるなど、スタートした試合では2桁の得点アベレージを残しています。
クリスマスのニックス戦@ニューヨークのあとに、チームの飛行機に帯同しなかったとして4日間の出場停止処分を喰らっています。
カレッジ時代からこの手のトラブルは起こしたことがなかったみたいなんですが。
エルストン・ターナーは70試合でプレイしましたが、一定した役割は得られず。
シーズン後半は、数分しかコートに立てないこともしばしばでした。
ピート・マイヤーズは29試合のみの出場。ま、指名順位を考えたら1シーズン生き残っただけでも立派でしょうか。