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Philadelphia 76ers 97~98シーズン①

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P97~98シーズン①

 

ロゴとユニフォームも一新されたこのシーズン、序盤の主要スタメンはこれでした。

 

アレン・アイバーソン

ジム・ジャクソン

ジェリー・スタックハウス

デリック・コールマン

エリック・モントロス

 

ラリー・ブラウンHCの色が出たか、アイバーソン&スタックハウスはFG成功率が大幅に上がり、更にアイバーソンはTOも減るなど、早くも変化が見られました。

 

しかし、それらがすぐ勝利に繋がるわけではなく、開幕5連敗スタート。

その後も黒星が少しずつ増えていきます。

 

そして6勝16敗となった12月半ば、トレードがひとつ行われました。

 

●アイバーソン中心のチーム作りへ

スタックハウス&モントロス&05年のドラフト2巡目指名権をピストンズへ放出。

見返りにシオ・ラトリフ&アーロン・マッキー&03年のドラフト1巡目指名権をゲット(1巡目指名権が成立のポイントだったとか)。

 

トレード時点でのスタックハウスは、平均16.0点・FG成功率45.2%。

ブラウンのスタイルにアジャストを試みていたことは窺えますが、満足のいく数字でもないです。

 

トレードの理由として、ブラウンは、アイバーソンとスタックハウスのコンビが上手く機能していなかったことをあげました。

スタックハウス自身、シーズン終了後にFAになったら再契約する気がないとチームに伝えていたという話もあります。

 

ブラウンは、「スタックが悪かったわけではないが、うちは将来に向けて変化を起こす必要があった」とコメント。

アイバーソンも、自身とスタックハウスのコンビが良くなりつつあったとしつつ、トレードは恐らくベストだったとしています。

 

ラトリフは3年目のショットブロッカーで、マッキーは4年目のコンボガード。

2人とも、ここからシクサーズにとって欠かせない選手になっていきますが、このトレードの時点では特に注目されるような選手ではなかったと記憶しています。

 

~~~~~~~~~~~~

 

トレード後、4試合目からこのラインナップが主に。

 

アイバーソン

ジャクソン

ティム・トーマス/マーク・ディビス

コールマン

ラトリフ

 

これで少し調子が上向き、直後の13試合は8勝5敗としますが、そこからオールスターブレイクまで7連敗。

前半戦で14勝31敗というのは、昨シーズンより少しマシなくらいでした。

 

そしてブレイク明け、トレード期限の前に、ブラウンは更に2件のトレードを成立させます。

 

●このシーズン行ったトレードは計5つ

①ジャクソン&クレアレンス・ウェザースプーンをウォリアーズに出し、ジョー・スミス&ブライアン・ショウを獲得。

テリー・カミングスをニックスに出し、ハーブ・ウィリアムス&ロニー・グランディソンを獲得(2人ともすぐ解雇)。

 

当初は、カミングスも①のパッケージに含み、ウォリアーズからフェルトン・スペンサーももらおうとしたみたいなんですが、ウォリアーズがそれを拒否。

そして②に繋がったようです。

 

スミスは95年のドラフト1巡目第1位で指名されたPF(6フィート10インチ)。

ウォリアーズでの2シーズン半では、平均17.0点・8.2リバウンド・1.0スティール・1.2ブロック。

運動能力が高く、手足が長く、攻守にスキルのある選手です。

 

この当時のウォリアーズは弱く、昨シーズンから、”ウォリアーズがもっと良くならない限り、契約延長はない”と示唆。

オフにも大型延長契約を断っていたようです。

 

ブラウンは「ドラフト1位の選手を獲得するチャンスだったんだ。デメリットはないよ」と喜びつつ、起用法&今後については次のようにコメント。

 

「ティミー(トーマス)にはSGで少しプレーしてもらうし、スミスにフロントラインでプレイしてもらうこともあると思う」

「私たちは30試合ほどで彼を見極め、彼がどこにフィットするのか、そして彼がフィットしたいのか、を見極めなければならない。彼はいい選手だし、とても若い。彼のスキルを見るのが楽しみだ」
「チームの勝利に貢献できることを証明しない限り、誰もが年俸2000万ドルの契約を結ぶとは思わない。ドラフト1位であるかではなく、それが基準になるだろう(スミスはオフにFA)」

 

因みに、ウェザースプーンはバックアップ起用が主となっており、コールマンの欠場時には代役を務めましたが、自己ワーストのシーズンを過ごしていました。

 

ジャクソンはスターターとして平均13.7点・4.7リバウンド・4.6アシスト。

本来の得点力を考えれば物足りないですが、シュートの確率は高く、ディフェンスも頑張り、ロールプレイヤーとしてもやれるところを見せていたかなと。

 

ブラウンも「ジミーはここでプレイするために多くの犠牲を払った。彼は質の高い選手で、多くの強豪チームが彼を狙っていた。ジミーには素晴らしいスキルがあるし、うちは彼を獲得できて幸運だったね」と評価しています。

 

コールマンは、このトレードはウェザースプーンにとってはいいけれど、ジャクソンはわからないとコメント。

ウェストのアップテンポなスタイルの方がジャクソンには合うと思うけれど、それだけで彼が満足するかな?と。

ウェザースプーンについては、エリック・ダンピアーがいることが+になると読んでいるみたいです。

 

ショウは31歳のベテランコンボガード。

このシーズン、ウォリアーズではラトレル・スプリューウェルの件があったため、主にスターティングSGを務めていましたが、平均6.4点・FG成功率33.6%と低迷。

ウォリアーズではかなりしんどかったようで、トレードを喜んでいます。

 

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さて、スミスは基本的にはベンチスタート。

 

加入11試合目、コールマンの離脱を受けてスターターに入りますが、数試合後にはスミスも負傷。

すぐ復帰するんですが、その後は1試合を除いてすべてベンチスタートでした。

 

ただ、トレード後のシクサーズは勝率が上がっており、スミス加入後の33試合は15勝18敗。

スミスは期待に添えませんでしたが、ピストンズから獲得した二人はスタメンに定着しました。

 

最終的には31勝51敗。

良くはありませんが、実に6シーズンぶりに30勝を上回りました。

 

ディフェンスは改善されましたが、まだ強みと言えるほどではなく、得点力は低下。3Pは依然として弱点です。

スティールとブロックの多さは、アイバーソンとラトリフのお陰ですかね。


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