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Washington Bullets 94~95シーズン①

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華94~95シーズン①

 

スコット・スカイルズ&ジム・ライナム効果か、スタートは4勝1敗。

開幕2連勝は格上相手に接戦をモノにした勝利でした。

 

そして、4勝3敗となった11月半ば、ジュワン・ハワードとの契約交渉が思わぬかたちで終わりを迎えます。

 

●94年11月18日

・ハワードと契約

トム・ググリオッタ&96・98・00年のドラフト1巡目指名権をウォリアーズに出して、クリス・ウェバーを獲得。

 

ウェバーは昨シーズンの新人王PF。

昨オフには破格の15年契約を結んだんですが、フロントからサラリーを下げるよう求められたことや、ドン・ネルソンとの衝突などがきっかけで、オプションを行使して制限付きFAとなっていました。

 

ウォリアーズは新たに7年契約をオファーしましたが、ウェバーが2シーズン後に完全FAになれるオプションを求め、決裂。

11月に入ってまもなく、ウェバーは個人的にブレッツのフロント・オフィスを訪れ、ミーティングが行われました。

 

FAなので具体的な話は出来ませんが、これを経てウェバーは「ワシントンでハワードと一緒にプレイしたい」と表明。

2人はミシガン大/ファブファイブの仲間であり、普段から連絡を取り合うような仲でした。

 

そして、この日。まずハワードが、初年度1.3ミリオンを受け入れ、12年約4200万ドルでサイン。

その代わり?、ブレッツは2年後にFAになる権利を認めました(当初のオファーでは3年後)。

 

お次はウェバー。トレード成立のために暫定的な1年契約(ググリオッタと釣り合わせるため)を結び、ハワードがサインした数時間後、トレードが成立しました。

ウェバーは来オフにまた制限付きFAとなります。

 

エイブ・ポリンは「フランチャイズ史上最も重要な日のひとつだ」とし、ジョン・ナッシュGMは「再建が終わった。勝つときが来た」と喜びました。

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

2人はサイン/トレード後、すぐチームと合流。

ウェバーはスターティングPF、ハワードは控えとしてブレッツでのキャリアをスタートしました(ナッシュGMがハワードの要求を拒んでいた理由のひとつが、即スタメンを予定していない、ということでした)。

 

しかし、いきなり強くなれるほど甘くはありません。

年末にはウェバーが左肩の脱臼で離脱するんですが、それを挟んで、前後に8連敗と10連敗。

2月頭にウェバーが復帰したときにはイースト最下位でした。

 

シーズン後半はハワードとウェバーをスタメンに並べるようになりますが、これでも勝てず、ハワード負傷とロード連戦が重なった3月半ばからは13連敗。

結局、昨シーズンを下回る21勝61敗で終わったのでした。

 

ブレッツは怪我人が非常に多く、そんな中でディフェンスが(リーグ全体の中では)少し改善されました。

ライナムHCは就任時、チーム・ディフェンスの強化をまず目標として掲げていたので、多少その効果がありましたかね。

 

集客数が上昇したのはウェバー効果でしょうか(リーグ11位)。

 

【PG】

 

スカイルズは62試合で平均13点・7.3アシスト。FT成功率は90%近く、3P成功率も42.1%(96本成功)と、精度の高いプレイを見せました。

これまでのブレッツにはあまりいなかった、闘志を剥き出しにして戦うタイプ。ハードにプレイしてチームの士気を高めます。

 

惜しむらくはそれらが勝利に繋がらなかったこと。また右手首の負傷で3月半ばにシーズンを終えています。

 

スカイルズ離脱で代役を任されたのはダグ・オーバートン。

チームで唯一全82試合に出場し、スターターを務めた20試合では平均14.2点・6.2アシストと、数字だけならスカイルズと遜色ありません。

 

【SG・ウィング】

 

レックス・チャップマンはまた故障が多く、出たのは45試合。

平均16.2点は悪くないですが、シュートの精度が10%ほど落ちてしまいました。

ハワード&ウェバーがスタートするようになったシーズン後半はカルバート・チェイニーがSGにスライド。チャップマンはベンチになりました。

 

このシーズン、3Pラインが少し短くなるんですが、その恩恵を受けたか、3Pで大幅な向上を見せたのがチェイニー&ミッチェル・バトラー。

昨シーズン、チェイニーは1/23、バトラーは0/5だったんですが、それぞれ96/283、46/141となりました。

チェイニーはチーム3位の平均16.6点もマークしています。

 

ブライアン・オリバーはハワード&ウェバー加入時に解雇されますが、怪我人が出た2月に再合流。計6試合プレイしました。

最初の在籍時は2番でしたが、入れ替わりでウェバーが2番を選んだため、2度目は31番を付けました。

 

【期待の2人】

 

期待のウェバーは54試合で平均20.1点・9.7リバウンド・4.7アシスト・1.5スティール・1.6ブロックと、ルーキーイヤーを上回るオールラウンドぶり。

のちにペリメーターからのジャンパーが増えるウェバーですが、この頃はインサイドで勝負することも多く、3Pも多投(これはラインのせいかも)。一方、FTがシャック並に下手でした(50%ほど)。

 

因みに、ウェバーが左肩を負傷したのは、奇しくもオークランドでのウォリアーズ戦。

試合開始からブーイングを浴び続け、負傷した直後もブーイング。ただ、応急処置を終えてベンチに戻ったときにはブーイングの後に「ウェバー、ウェバー」とファンが連呼したそうです。

 

そして、ハワードはウェバーの怪我からスターターに定着。

65試合(うち52試合でスタート)で、平均17点・8.4リバウンドをマークしました。

オール・ルーキー2ndチームでしたが、ルーキー・オブ・ザ・マンスを1度受賞☆

もちろんルーキー・オールスターにも出場しています☆

 

2人ともスタッツは良いんですが、勝ち星には繋がらず。ほとんどの試合で揃ってスタートした後半40試合も10勝30敗でした。

11月18日の時点ではかなり期待が大きく膨らんでいたようなので、とりあえず期待外れですかね。

 

つづく


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