B95~96シーズン①
そして、交渉が決裂した一週間後、決まりました。
●開幕当日でした
アロンゾ・モーニング&ピート・マイヤーズ&レロン・エリスをヒートに出して、グレン・ライス&マット・ガイガー&カリッド・リーブス&96年のドラフト1巡目指名権を獲得。
ライスはキャリア6年のシューター型スコアラー。
ヒートのエースでした。
ここ4シーズンは、毎シーズン平均20点前後を稼ぎ、130本以上の3Pを4割前後の確率で決めています。
ガイガーはキャリア3年のCでミドルレンジのシュートが得意。
リーブスは2年目のPG。ルーキーだった昨シーズンは、終盤に良い働きを見せていました。
ボブ・バスGMは、ライス獲得で得点力はマイナスにならないこと、層が厚くなったことなどからポジティブにコメント。
一方、ロバート・パリッシュは「モーニングの代わりはいない。ああいったタレントは滅多に現れない」「ライスは素晴らしいけれど、彼はモーニングではない」と惜しみました。
因みに、のちにモーニングは「俺はシャーロットを出たくなかった。(俺の移籍は)シンの意志だ。彼の優先事項は、チームをキープすることではなかった」とコメント。
一方のシンは「彼にはLJより大きな契約を提示した。当時最大の契約だったよ。彼がもっと大きなマーケットを求めたんだ」と否定しています。
LJが93年に大型延長契約を結んだ際、スペンサー・ストールペンは「LJがチームでベスト・プレイヤーだとは思わない」といった趣旨のコメントをしており、こういった事態になることを予見していたのかなぁと思います。
この頃は選手のサラリーが年々高騰していましたし。
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そんな新生ホーネッツは開幕から苦戦。
スケジュールがハードだったことに加え(ロードが多い)、スタメンも固定できず、3勝8敗と出遅れました。
しかし、11月末にスコット・バレルが復帰してギル&ライス&バレルという大型ラインナップにシフトすると、5割ライン手前までは回復。
ギルは懐かし?のPGをかつてよりも上手くこなし、トリプルダブルも2試合でマーク。
得点は控えめでしたが、アシストやリバウンドが増え、オールラウンドな働きを見せました。
ただ、5割を超えられません。
そこで1月末、恐らくもっと調子を上げるために2つ目のトレードが行われます。
●PG獲得
ギル&リーブスをネッツに出して、ケニー・アンダーソン&ジェラルド・グラスを獲得(グラスは1ヶ月ほどで解雇)。
アンダーソンは5年目のPG。
オールスターにも一度選ばれており、ネッツの将来を担うと期待されるような選手だったんですが、コーチとの不和や故障などがあり、うまくいきませんでした。
因みにこの頃にはチームメイトとの関係もあまり良くはなかったようです。
今シーズン終了後にFAとなるため、ネッツは6年間4000万ドルという契約延長のオファーを提示しますが、アンダーソンは拒否。
その後も話し合いは続いていたようですが、ネッツはトレード期限までに決着をつけたかったようです。
ホーネッツとしては空席だったPGを埋められたことに加え、(FAになるアンダーソンを引き留めるかにもよるけど)経費削減にも成功。
ギルとリーブスが残留していた場合、来るオフ、FAに使えるお金は100万ドルのエクセプションのみという状況でした。
因みに、リーブスがネッツの健康診断に引っ掛かり、正式なトレード成立が少し遅れるということもありました(リーブスは左足首の捻挫でトレード時点で欠場中)。
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アンダーソン獲得でPGを固定できた&グレードアップに成功したかと思われましたが、そこまで勝てるようにならず、5割ラインを行ったり来たり。
3月末からは、アラン・ブリストウらしからぬツインタワー体制へ(ガイガー&パリッシュ)。
2人のスタッツは良く、特にガイガーは好調だったんですが、これも今ひとつ勝ち星には繋がりません。
結局、41勝41敗でシーズンを終了。
カンファレンス9位となり、僅差でプレイオフ出場を逃したのでした(8位は奇しくもヒート)。
メンバーは大きく変わったシーズンでしたが、オフェンスはリーグ上位に食い込むレベルをキープ。
一方、ディフェンスはリーグ下位に戻ってしまいました。
メンバーを固定できなかったとか、モーニングがいなくなったとか、そんなところでしょうか。
ハイライトはシーズン終盤、ロードでのブルズ戦。
この試合に一点差で勝ったホーネッツは、このシーズン、ユナイテッド・センターで勝った初めてのチームとなりました(シーズン通しても2チームのみ)。