Quantcast
Channel: NBAヒストリー(ひばち)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 524

Los Angeles Clippers 89~90シーズン①

$
0
0

帆89~90シーズン①

 

ベノイト・ベンジャミンがいないのでジョー・ウルフがスタートし、SGの問題も解決しないまま(またしてもレジー・ウィリアムスを起用)、という厳しい開幕を迎えます。

 

ところが、11月16、17日と相次いで問題が解決しちゃうんですね。

 

●11/16

ダニー・フェリー&ウィリアムスをキャブスに放出し、ロン・ハーパー&90年のドラフト1巡目指名権&91年のドラフト2巡目指名権&92年のドラフト1巡目指名権を獲得。

 

当初、クリッパーズはフェリーとの交渉権を手放す気はなく、戻ってくるのを待つつもりとしていましたが、割と早く?動きました。

フェリーは、1年契約でイタリアのチームに行きましたが、来シーズンそこに戻る可能性を見せていたからでしょうか。

 

因みに、フェリーがNBAでプレイするのはどんなに早くても来シーズンからです。

(※イタリアのシーズンは3月までで、4月にプレイオフ。NBAのプレイオフ・ロスターに入るには、3月にキャブスのロスターに入っている必要有り)

 

ハーパーは6フィート6インチのスコアリングG。4年目。

ジャンプショットはやや安定感に欠けますが、オープンコートでのプレイやドライブがうまく、平均20点前後は稼げます。

 

クリッパーズ待望のSGなんですが、ハーパーにもちょっとしたトラブルが。

この当時、ハーパーの知人がドラッグに関わっていたという話があったんですね。

 

ハーパーは、自らの潔白をキャブスにもリーグにも伝え、キャブスも「ハーパーは無関係」と信じていたみたいですが、キャブスは、噂によってネガティブなイメージがつくこと&類似のトラブルの再発を懸念したようです(知人がドラッグに関係していたのは事実)。

 

ウィリアムスは、オフの間にトレードを望んでおり、ソニックスなど関心を示すチームもあったようですが、そのときはクリッパーズが動きませんでした。

 

トレードを喜んだウィリアムスは、「クリッパーズは忍耐強くなかった。レイカーズやセルティックスならルーキーを焦らせないのに」と批判しますが、キャブスで更なる苦境に陥ります。

のちに、メンタル面での問題を抱えていて、それがプレイに影響していたという話も出て来ます。

 

因みに、フェリーもウィリアムスもエージェントはデビッド・フォークです。

 

●11/17

ベンジャミンとの再契約に成功しました。

 

1年契約で、来シーズンはチーム・オプション。

体重を265ポンド以下にしなければならないという条項も設けられました(この時点では290ポンド近くあったとか)。

 

~~~~~~~~~~~~~

 

ハーパーは早速スターターになり、ベンジャミンも契約後すぐに合流。

この少し後にはダニー・マニングも復帰しました。

復帰初戦、マニングは20分で21点をあげています(奇しくも対戦相手はバックス)。

 

急に層が厚くなったクリッパーズは、じわじわ勝ち始めます。

対戦相手に恵まれた感もあり、実際、同等か格下相手の勝利がほとんどですが、逆に言えば取りこぼしなし。

勝率5割ラインも見えてきました。

 

ところが、1月半ばのホーネッツ戦終盤、ハーパーが膝を負傷(!)。

ハーパーは右膝の前十字靱帯断裂(よりによってマニングと同じ重傷)で、シーズンの残りは全休となりました。

加入後は28試合で平均23.0点・5.6リバウンド・4.8アシスト・2.4スティールと大活躍だったんですよね…

 

ハーパー離脱は大打撃(だったと思う)。

負傷直後の2試合は勝ち、18勝19敗までくるんですが、直後に4連敗。

オールスターブレイクの時点でも21勝26敗と粘っていましたが、ブレイク明けに今度は7連敗。

 

過去数年ほどは崩れませんでしたが、シーズン前半のムードを取り戻すことも出来ず、30勝52敗でシーズン終了。

ハーパー離脱以降は14勝33敗でした。

 

クリッパーズが30勝以上するのは4シーズン振り。

ホームに限れば20勝21敗とだいぶ持ち直しており、主力の大怪我がなければ、最後までもっと戦えたでしょうか。

 

【PG】

 

ハーパーの負傷ほど有名ではないんですが、ゲーリー・グラントの負傷もこのシーズンのクリッパーズにとっては大打撃。

2月頭のヒート戦で左足首を脱臼&骨折し、そこでシーズンを終えていました。

 

グラントは20アシスト以上を3度マークするなど好調で、負傷時点では44試合で平均13.1点・10.0アシスト(リーグ5位)・2.5スティール。

TOが多いんですが、アシストとスティールの両方でリーグトップ10に入っているPGは、他にジョン・ストックトンしかいませんでした(負傷時点)。

トリプルダブルも一度達成しています。

 

フロントは、グラント離脱直後にジム・レスを10日間契約で加え、トレード期限にはウォリアーズとトレードも。

90年のドラフト2巡目指名権&92年のドラフト2巡目指名権を出して、ウィンストン・ガーランドを獲得しました。

 

2年目のレスは10日間契約2回でチームを去りますが、3年目のガーランドは、加入後すぐにスターターに。

過去2シーズン、ウォリアーズのスターティングGを務めていましたが、このシーズンはティム・ハーダウェイの加入でベンチスタートになり、出場機会も減少していました。

 

終盤、ベンチスタートに回りますが、クリッパーズでの28試合で平均10.9点・5.2アシストをマーク。

応急処置にはなっていたかと思います。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 524

Trending Articles