☆92~93シーズン②
このシーズン、ネッツのブレンダン・バーン・アリーナでは、クリス・モリスが豪快なダンクを決めた際にもバックボードにヒビが入っています。
【ウィング①】
ニック・アンダーソンは79試合で平均19.9点・6.0リバウンド・1.6スティール。
得点&リバウンドはチーム2位、スティールはチーム1位でした。
3Pの数が3倍近く増えており(249本中88本成功)、それでいて昨シーズンと同じ成功率(35.3%)をキープ。
4月23日、シャックがリングを破壊したネッツ戦では、この当時のチーム記録となる50点をマークしました。
この試合、アンダーソンはハムストリングを傷めていたために試合に出られるか微妙で、シャックがリングを壊した1Q途中の時点ではプレイしていませんでした。
新しいリングを用意するために30分ほどかかり、それがアンダーソンにとって+に作用したのかもです。
デニス・スコットは開幕から好調。
平均20点を稼ぎ、3P成功率は約50%(平均2本以上成功)と好スタートを切りました。
シャックとすぐに仲良くなったのも◎ですかね。
しかし、1月にふくらはぎを傷めると回復に時間が掛かり、
3月に復帰するも、今度はアキレス腱を負傷。
ようやく故障者リスト生活から解放されたときには、もう3月末になっていました。
1月半ば~3月末にかけて7試合しかプレイできなかったのが響き、トータル28試合を欠場。
平均15.9点・3P成功率40.3%(268本中108本成功)は悪くないですが、故障がなければもっとやれたかもしれません。
ハイライトは4月13日のバックス戦で、この当時のリーグ記録にあと1本と迫る9本の3Pをヒットしています。
(この5日前に、ヒートのブライアン・ショウが1試合10本という記録を樹立していました)。
【ウィング②】
そのスコット欠場中に代役を務めたのはアンソニー・ブゥイ。
最初の2ヶ月ほどは不発。グーカスが(獲得当初)カーを好んだことで、特に12月は数分しか起用されないこともありました。
復調のきっかけとなったのがスコットの怪我。
ここでスタートするようになると、昨シーズンのスタッツが戻ってきます。
1~2月の得点アベレージは2桁を超え、最終的に77試合(45試合がスタート)で、平均8.0点をあげました。
惜しむらくは、スコットが戻ってきた3月後半以降(つまりプレイオフ争いの時期)にミニッツが伸びなかったこと。
ローテーション・プレイヤーとしては、ドナルド・ロイヤルの方が安定していたようです。
ロイヤルはすべてベンチスタートでしたが、77試合で平均9.2点。
スコットよりもディフェンスが良く、また、オフェンスも堅実です。
スモール・ラインナップ時にはPF的な起用をされたり、クロージング・ラインナップに入ったりと使い勝手も◎。
プレイオフ争いの時期には、ロッカールームで声を上げることもあったとか。
【PF】
序盤のスターティングPFはジェフ・ターナーで、バックアップがテリー・キャトリッジ。
ストレッチ4タイプのターナーはシャックの恩恵を受け、シュートの精度が向上しました。
一方のキャトリッジは、開幕後まもなく故障でダウンするんですが、フロントはここでFAだったトム・トルバートと契約。
これが実にいい動きでした。
トルバートは6フィート7インチ・235ポンドのF。4年目。
PFとしては小さいんですが、機動力と意外性があり、2年目から属したドン・ネルソン政権下のウォリアーズで一定の役割を担いました。
ターナーのようなシューターではありませんが、シュートレンジは広く、リバウンドやディフェンスはターナーよりいいです。
このトルバートが12月半ばにはターナーからスタメンの座を奪い、最終的に72試合中61試合でスタート。
平均8.1点・5.7リバウンドをマークしました。
人柄もよく、メディア受けもよかったとか。カーはアリゾナ大時代のチームメイトです。
ターナーは、アベレージは昨シーズンからほぼ横ばいでしたが、控えとしてはOKではないかと。
本数は少ないですが、シュート成功率は全般的に高いです。
4月になって3Pの試投が増えたのは、何か変化があったんでしょうか。
キャトリッジは、一度復帰するも2月中旬に再びダウン。
トータル21試合にしか出られませんでした。
【フロントラインのバックアップ】
心配なオフを過ごしたブライアン・ウィリアムスは開幕戦に間に合いますが、コンディションが整っていなかったか、ローテーション外。
この間も医師はウィリアムスの状態をチェックしていたようなんですが、そこでようやく?”貧血症、そしてベジタリアンなのかも”とひとつの見解が示されました。
ウィリアムスは食生活を変え始めますが、その矢先、11月半ばの練習でフロアに頭をぶつけて意識を失い、病院へ。
そして、10月にチームに合流した際、睡眠薬の過剰摂取で自殺を試みたと告白し、重度の鬱病であることがわかりました。
すぐ故障者リストに入ったウィリアムスでしたが、1月末には回復の兆しを見せ、バレンタインデーに復帰。
ベンチスタートながら、試合を重ねる毎にミニッツは増えていきます。
しかし、オフェンスのシステムを学習できない(しない?)こと、傲慢な態度、リバウンドの弱さ(取る気がない?)がグーカスの不興を買っていたことに加え、背中の負傷とチームメイトとのいざこざで欠場するなど、ネガティブな話題は尽きません。
極めつけに、4月最初の試合で右手を骨折し、早めのシーズン終了となるのでした。
キャトリッジと同じく21試合の出場に終わりました。
グレッグ・カイトは64試合で起用されましたが、平均出場時間は昨シーズンの半分になり、ほぼすべてのスタッツがダウン。
シーズン終盤はシャックと同時にコートに立つこともあり、シャックが欠場した試合では10点&10リバウンドをマークしています。
11月末にはロレンゾ・ウィリアムスと契約。
6フィート9インチのドラフト外ルーキーで、ホーネッツを解雇されたばかりでした。
この人、契約後に無資格の代理人を通していたことが分かり、改めて契約を結ぶ必要が出てくるんですが、その前に解雇。3試合しかプレイしませんでした。
シーズン終盤にはハワード・ライト(これで3度目)を加えましたが、特に何もありません。