牛88~89プレイオフ:Cセミファイナル②
ブルズは、チーム結束の証として、プレイオフ中は全員が黒いシューズを履くんですが、それはこの年のセラーズのアイデアでした。
●ゲーム3@シカゴ・スタジアム
前半で20点差をつけたブルズが111対88で余裕の勝利。
ブルズは2Qを42対26と圧倒するんですが、ジョーダンはこのQだけで16点を稼ぐなど、トータル40点をマーク。
40点&15リバウンド&9アシスト&6スティールと前戦の不振を払拭するかのような大活躍でした。
この他、グラントも15点&11リバウンドと復活。
ベンチ入りした全員がコートに立つ、余裕の展開でした。
この試合でもコリンズは、ビンセント&セラーズよりパクソン&ディビスを長く起用。
対ニックスではこの2人の方がいいと踏んだんでしょうか。
ニックスはユーイングが19点をあげましたが、これに続くのがタッカーの14点。
ほとんどの選手が普段を下回る出来で、ニューマンに至っては0点でした。
●ゲーム4@シカゴ・スタジアム
106対93でブルズが連勝。
シリーズを3勝1敗として王手をかけました。
ゲーム3とは違い、3Q終了時点でも4点差だったんですが(ブルズがリード)、4Qにブルズがジョーダンを中心にリードを拡げました。
ジョーダンは47点&11リバウンド(FTは23/28)。
カートライトは今プレイオフ最多となる21点をあげた一方、ユーイングを10点&11リバウンドに抑えています。
ニックスはニューマンの23点が最多。
チームでシュートの確率が良くなかったんですが、ユーイングとオークリーがオフェンス・リバウンドを沢山取ったお陰で(ユーイング5本、オークリー11本※オークリーはトータル16本)、終盤まで競ったのかなと想像します。
●ゲーム5@マディソン・スクエア・ガーデン
序盤は接戦。両チームとも確率よくシュートを決めますが、ニックスはユーイング&オークリーがインサイドで良い働きをします。
1Q後半、ブルズはやや攻めあぐね、おまけにゴール下でルーズボール・ファウルを連発。
28対33と5点ビハインドとなりました。
2Q。両チーム2ndユニットを中心に始まりますが、ニックスは早めにユーイングを戻し、それを中心にリードを拡げます。
(ユーイングが戻ったときにカートライトをすぐ戻さなかったのが主導権を握られた要因かなぁと)
ブルズはニックスのディフェンスに苦戦。
ジョーダンはコートに戻ってもシュートが入らず、グラントが3つ目のファウルを犯してしまうなどよくありません。
一時、最大11点ビハインドとなります。
ただ、コリンズはファウルトラブルのグラントの代わりにコージーンを使うんですが(カートライトとツインタワー)、これがちょっと当たります。
苦しい展開でコージーンは冷静に得点を重ね、このQだけで14点をマーク。
ジョーダンもQ残り2秒でバスケットカウントとなるバンクショットを決め(FTもヒット)、59対62と逆に点差を詰めました。
しかし、3Qになるとニックスのペースに。
ブルズは思うように攻められず、おまけにQ開始数分でグラントが4ファウルでベンチへ。
Q終盤には、ニックスもユーイングが4つ目のファウルを犯してベンチに下がるんですが、代わりに出てくるグリーンも悪くなく、流れは変わりませんでした。
タッカーのアウトサイドシュートで、77対94となって最終Qへ。
4Q。ブルズは[パクソン、ジョーダン、ピッペン、グラント、カートライト]の未来のスタメン布陣でスタート。
Q開始早々19点差を付けられますが、ここからじわじわと追い上げていきます。
ジョーダンも得点できるようになり、グラント&カートライトのゴール下の頑張りもよかったかと思います。
残り1分ほど。ブルズはジョーダンがドライブからレイアップを決めて3点差としますが、ニックスはユーイングがすぐに返します。
ブルズはQ半ば過ぎにカートライトがファウルアウトしており、コリンズはまずコージーンを使うんですが、前半のように機能せず。
すぐに[パクソン、ホッジス、ジョーダン、ピッペン、グラント]というラインナップに代えており、この場面ではそのサイズ不足を突かれました。
ブルズはジョーダンがプルアップで3Pを狙いますが、これをカバーに来たユーイングがブロック!
そこからニックスの速攻に繋り、ユーイングがレイアップを決めて7点差に。
ブルズはファウルゲームで粘り、残り17秒ではパクソンの3Pで再び3点差としますが一歩及ばず。
最終スコアは114対121。
ニックスのディフェンスとリバウンドが光った試合でした。
ユーイングは32点&11リバウンド&4ブロックと、今シリーズベストの出来。
オークリーは18点&13リバウンドで、グリーンも8点&9リバウンドでした。
ジャクソンは14点&14アシスト、ウィルキンスは17点&10アシストと、最終Qを除けばニックスはオフェンスも◎。
ニューマンとタッカーもいいところで決めており、それぞれ12点をマークしています。
この試合のニックスはプレス・ディフェンスをほとんど使わなかったんですが、ハーフコートでいいディフェンスをしていました。
ジョーダンは2Q~3Qになかなか得点をあげられませんでしたが(2Qは3点)、それでも両チーム最多の38点。
8リバウンド&10アシスト&5スティールもあります。
グラントは16点をあげましたが、リバウンドはあまり取れず、オークリー相手に苦戦。
ピッペンは17点、パクソンは12点でした。
3人とも4Qの追い上げに貢献しています。
カートライトは12点&6リバウンド。
ユーイングは好調でしたが、カートライトがコートにいるとやっぱり攻めにくそうにしている印象があり、この人の退場は痛かったです。