R95~96プレイオフ~カンファレンス・セミファイナル~
1stラウンドで話題性充分のレイカーズを倒した後は、今シーズン、ウェスタン・カンファレンス首位の64勝18敗をあげたソニックスが相手です。
ソニックスは過去2シーズン、プレイオフがイマイチ。
2年前の94年は(あまりにも有名ですが)第1シードで臨むも第8シードのナゲッツにまさかの敗戦、昨年は第4シードで臨んでレイカーズに1stラウンドで敗れました。今年は1stラウンド突破こそしたモノのホームで行われたゲーム2を落としており、強いけどどこかスキのあるチームです。
ソニックスの中心はゲーリー・ペイトン&ショーン・ケンプのコンビ。
ペイトンはこのシーズンのディフェンシブ・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー&スティール王。スコアラーでもシューターでもないけど得点力は高く、攻守においてソニックスの要です。
ケンプはこの当時のリーグを代表するPFの1人。ファウルとTOが多く、ときどき自滅しちゃうけど、それでもオールNBAチームに選ばれたりオールスターに選ばれる強者。この当時、チャールズ・バークリーやカール・マローンとやりあえる数少ないPFでした。
スターターは、この2人+デトレフ・シュレンプ、ハーシー・ホーキンス、アービン・ジョンソン。シュレンプはドイツ出身のF。オフェンスのバリエーションが豊富で、ダーク・ノヴィツキーほどのスコアラーでもスターでもないけど、ポストプレイはシュレンプの方が上手い(かも)。ホーキンスはベテランのシューター、ジョンソンは主にディフェンスとリバウンドで貢献するCです。
シュレンプ&ホーキンスは確かな技術を持った冷静なベテランで、熱くなりやすいペイトン&自滅する傾向があるケンプを支えるのにぴったりでした。
↓トラッシュトークもリーグ・トップクラス
ソニックスはベンチの層も厚く、ネイト・マクミラン、ビンセント・アスキュー、C/Fながら3Pが得意なサム・パーキンス、フランク・ブリコウスキーらの貢献度はスターター並。ルーキーのエリック・スノウ、ベテランSGのデビッド・ウィンゲート、万年控えビッグマンのスティーブ・シェフラーはあまり出て来ません。
ロケッツはこのソニックスに対する相性がとても悪く、今シーズンも昨シーズンも0勝4敗とスウィープ負け。更には91~92シーズンの途中にジョージ・カールがソニックスのHCになって以降、ロケッツはシアトルで1勝しか出来てないんです。93年のプレイオフで戦ったときはゲーム7まで縺れ込む死闘を演じましたが、ロードでは1勝も出来ませんでした。
データ上あまりにも不利な相手ですが、果たして・・・
●ゲーム1@キー・アリーナ
ルディ・トムジャノビッチHCはケンプにチャッキー・ブラウン、シュレンプにロバート・オーリーをマッチアップさせる作戦。ま、無難です。
序盤は両チームともシュート好調。特にアウトサイド・シュートがよく決まり、ロケッツではオーリー、ソニックスではペイトンがそれぞれチームを引っ張ります。
ロケッツはアキーム・オラジュワンがソニックスお得意のダブルチームで封じられ、ソニックスはケンプがファウルトラブル&お粗末なプレイで本来の働きを見せられなかったけど、1Q終わって28対29と1点ビハインド・前半終わって44対44とアップダウンの激しい?接戦となりました。
ゲームが動いたのは3Q。前半特に何もしなかったケンプが得点を重ね、ジョンソンも攻守にいい動きを見せ、ソニックスがリードを奪います。
ロケッツもしばらくは持ち堪えていたけど、Q終盤にマクミランが入ると流れは一気にソニックスへ。3P、ファストブレイクが立て続けに決まるとビハインドはすぐ2桁になりました(59対73)。
そして最終Q。ロケッツは開始からパーキンス、マクミランに3Pを連続で決められてしまい、2分も経たないうちにビハインドはなんと22点(!)勝負は事実上ここで決まってしまいました。
トムジャノビッチHCは早々にゲームを諦めたか、ピート・チルカットやエルドリッジ・リカズナーらローテーション外のプレイヤーを起用。最終Q、オラジュワン&クライド・ドレクスラーはプレイしませんでした。
最終スコアは75対108。最後はジョンソンのダンクでとどめを刺されてしまいました。75点はロケッツのプレイオフ史上最低得点で(それまでは81点が最低)、33点差というのもワースト得失点差です(それまでは29点差)。
↓抑えるのが難しいシュレンプのポストプレイ
ロケッツの戦犯はまずオラジュワンで、6点&4リバウンド(!)ソニックスのダブルチームは収縮が早く、オラジュワンはとりあえず空いているところにパスを出さざるを得ないパターンが続出、ほとんど何もやらせてもらえませんでした。
オーリーは18点をあげるも、うち15点が前半にあげたモノで後半は存在感なし。ドレクスラー15点&サム・キャセール11点も焼け石に水で、キャセールは3Qにシーズン中に手術した右肘を傷めたようです。
ソニックスはペイトンが28点&7アシストでチームをリード。前半だけで11本中5本の3Pを決めたのと、後半はそのままアウトサイドに頼らなかったのが良かったですかね。
ケンプ17点&12リバウンド&3ブロック、シュレンプ13点はまだ本領発揮といった感じではなく、ベンチ陣の活躍の方が光っていたかも知れません。パーキンス17点、マクミラン6点&7リバウンド&5アシスト&4スティール、アスキュー4点&2スティールはとても効果的でした。ジョンソンの12点&6リバウンドはオラジュワンを軽く上回りますw
この試合の後、オラジュワンは3Pを練習していたとか・・・
●ゲーム2@キー・アリーナ
試合前にペイトンがディフェンシブ・プレイヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞したこの試合は、解説者の言葉を借りるなら「長距離シュート・コンテスト」でした。
ロケッツはアウトサイドとインサイドのバランスが◎。オラジュワンのポストプレイは引き続き封じられてたけど、マーク・ブライアントのポストプレイで攻めるなど工夫を凝らします。ソニックスはブライアントだとダブルチームを仕掛けず、でも、ソニックスのフロントコートにはパワーのある選手がいないので、ブライアントクラスの選手でもポストプレイは有効でした。
一方のソニックスは序盤からシュートがあまり入らず、オフェンスの精度はイマイチ。前半51対49とロケッツがリードを拡げられなかったのは、ソニックスが3Pだけはよく決まったからでした。
マクミランがこのQだけで3本の3Pを沈め、あまり精度の高くないアスキューやブリコウスキーまで決めており、伏兵たちにここまで決められるとちょっち厳しいです。
そして3Q、ロケッツは3P好調のソニックスに3Pで対抗します(いや、ほんとはそんな意図はないと思いますがw)。オーリー、スミス、ドレクスラーが立て続けに決め、依然としてチーム全体で3P好調のソニックスと3Pの入れ合いになります。特にスミスはソニックスが決めた直後に返すなど、欲しいところで3本の3Pを決めました。
「ちょっとおかしいんじゃない?」てくらいほんとに3Pが落ちないこのコンテスト、これを制したのはソニックスでした。
ロケッツは終盤ペースが落ちたのに対し、ソニックスは入り続けちゃうんです。ロケッツは一時、最大10点のリードを奪っていましたが、3Q終了時点には2点差に詰められていました(80対82)。
そして4Q。ロケッツはディフェンスを強化し、また少しリードを広げにかかります。しかし、それでもソニックスの3Pは落ちないんですね(!)Q半ばには逆転されてしまい、しかも3P攻撃はまだ終わりません(!)ロケッツは一気に7点差をつけられてしまいます。
その後、キャセールの活躍とケンプのミスで再び1点差まで迫りますが、ここでもまた3Pを決められてしまい(このときはパーキンス)、最後はオラジュワンのTOで勝負あり。ソニックスもシュレンプがFTを2投ミスするなど危ないところもあったんですが、終盤はソニックスのムードでした。
最終スコアは101対105。ソニックスの3Pは27本中20本成功というプレイオフ記録で、ちょっとこれだけ決められたらしゃーないかなって感じです(ロケッツも27本中13本を決めていて、両チーム合わせて33本成功てのも記録です)。
↓うちも決して悪くなかったんだけどな・・・
ロケッツはオラジュワンが17点&16リバウンド&4ブロックとやや復調。苦しいシュートが多く、確率はよくなかったけど、さすがにゲーム1とは違いました。
ドレクスラーはチームハイの19点をあげ、オーリーは14点、スミスは11点をマーク。3Q序盤にロケッツが10点のリードを奪ったのはスミスの連続3Pのお陰でした。あと、ブラウン11点、ブライアント12点、キャセール9点も悪くなかったです。
ソニックスはホーキンスが3本、マクミランが5本、アスキューとブリコウスキーがそれぞれ2本ずつの3Pをみんなノーミスで成功☆ペイトン&パーキンス&シュレンプもそれぞれ3Pを5本ずつ打ち、ペイトン&パーキンスがうち3本、シュレンプが2本を沈めました。
ゲームのポイントは最終Qのソニックスの猛攻ですかね。このとき、カールHCがケンプを下げたまま戦っていたのが個人的には印象に残りました(途中、マクミランがちょっち負傷してケンプが戻ってくるんですけどね、てかミスするんですけどね)。
●ゲーム3@ザ・サミット
過去2年のプレイオフで0勝2敗となったのは2回。いずれも相手はサンズで、そのどちらもゲーム7まで戦った末に勝っています。
94年のときはホームコート・アドバンテージがあったにもかかわらず最初の2戦を落としたので、状況としては今年よりも今年よりも苦しい状態でした。だから、まだチャンスはあります・・・!
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そんな王者ロケッツは序盤からとばします。スミスがいつになく絶好調でドレクスラーも好調・・・オラジュワンも上手くオフェンスに絡み、なんと26対10というロケットスタートを切りました☆
ソニックスはシュレンプの活躍で詰めてきますが、終了間際にスミスがペイトンを抜き去ってのバスケットカウント・レイアップを決めて流れを渡さず、37対28で1Qを終了しました。
2Q序盤。ロケッツは、好調スミスをコートに残すため、スミス&キャセールのスモール・バックコートにしたところをソニックスに狙われ、あっという間にリードを失います。しかし、ここで粘りを見せたのもスミスでした。
両チームともに3Pがよく決まったんですが、なかでもスミスが決めるタイミングは絶妙。前半だけで3P5本を含む22点&7アシストは見事で、これにドレクスラー19点、オラジュワン16点が続きました。
しかし、絶好調スミスがいても、好調ドレクスラーがいても、復調オラジュワンがいても、ロケッツ前半のリードは4点差。3Qに入ると持ち堪えられなくなってきました。
スミスやドレクスラーがこのペースで決められるワケはなく、じわじわ追い上げられてしまいます。Q半ばにはとうとう逆転されてしまい、Q終盤にはそこから更にリードを拡げられました。TOからのファストブレイク、シュレンプとペイトンのダンクは痛かったです・・・(84対90)
それでもロケッツはこのまま引き下がるようなチームじゃありません。クラッチシティですからね~☆
残り4分ほどで97対101という場面でエリーが3Pを決めて1点差に詰め、その後、残り2分半ほどで再び4点差(101対104)となった場面でも、今度はオーリーが3Pを決めて1点差に迫りました。
しかし、ここから先がどうしても追いつけません。ソニックスはペイトンがFTを2本外したり、シュレンプも1本外したり・・・と決して良くはなかったんですが、あと一歩がダメなんです。
残り11.4秒。ロケッツはエリーが遠い3Pを決めて112対113と再度1点差にしますが、直後のファウルゲームで今度はペイトンにFTを2本決められて万事休す。112対115でロケッツは0勝のまま3連敗を喫しました。
↓ミスも多かったけどリバウンドに強さを見せました
スミスは48分フル出場で27点&11アシスト&2スティール(3P5/10)。後半はペースが落ちたけど、前半主導権を握れたのはスミスのお陰でした。ドレクスラーの28点、終盤3Pを決めて粘ったエリーの13点、ブラウンの11点もよかったです。
オラジュワンは24点&13リバウンド&9アシストとこのシリーズ最高のプレイを見せましたが、それでも本調子ではない感じ。7TOはいただけません。
ソニックスはペイトン28点&8アシスト、ケンプ21点&18リバウンド(オフェンス・リバウンド8本)、シュレンプ28点、パーキンス17点、アスキュー11点、ホーキンス10点と問題なし。
トムジャノビッチはドレクスラーをペイトンにマッチアップさせ、多少ペイトンのペースを落とせたようにも見えましたが、抑えるのはムリでした。
●ゲーム4@ザ・サミット
過去2シーズンで先に王手をかけられたシリーズが3回、そのすべてにロケッツは勝ってきました。しかし、今回の場合は0勝3敗。ここから4連勝でシリーズを制したチームはNBA史上まだいません。しかも、前年のチャンピオンが翌年スウィープ負けするというのは91年のピストンズがやっちゃってます。
これで盛り返せればクラッチシティここにあり!ですが・・・
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ゲームはソニックスのペースでスタート。ケンプがいつになく絶好調で、ポストプレイあり、アウトサイドあり、オフェンス・リバウンドあり、スピンターンからのダンクあり・・・手がつけられません。このQで8本すべてのFGを決めたケンプ(16点)とペイトンにやられました。
2Qに入ってもムードは変わりません。エリー、ドレクスラーがテクニカル・ファウルを吹かれるなどストレスの溜まる展開で、しかもドレクスラーはファウルトラブルにも陥ってしまいます。
両チームともにアウトサイドが決まらないんですが、オフェンスすべてが上手くいかないロケッツに対し、ソニックスはホーキンスらが上手く得点を重ねます。ロケッツは、ブライアントの渋い活躍とエリーの3Pで何とか食い下がりますが、一時は20点差をつけられてしまいました。
3Q。トムジャノビッチはブラウンではなくブライアントをスタートさせました。ここ2試合好調ですし、1Q、ブラウンがケンプにやられまくっちゃいましたからねー
この起用が功を奏して?ロケッツは一時9点差まで詰めますが、そこから先に進めません。ロケッツはオラジュワンが3Pを打ったり、無謀なドライブを試みたり、苦しい攻めが続きます。好調ケンプはオラジュワンがついても抑えることができず、ビハインドは再び20点差へ。終了間際にエリーが3Pを決めてくれたからよかったけど、スウィープ負けの掛かった試合の3Q終了時点で66対83は辛いです。
そして4Q残り10分ほどでこの試合三度目の20点差となり、勝負はついたかに見えました(68対88)。しかし、ここからロケッツが王者の意地を見せるんですね~
~クラッチシティ再び?~
ロケッツは、ソニックスがFTを外しまくってる間にエリーのFT&キャセールの3Pで、まず15点差にします(73対88)。
ソニックスはケンプのジャンパーが外れたのをマクミランがティップインで押し込みますが、直後にオーリーがコーナーからこの試合初の3Pを沈めました(76対90)。この時間帯はソニックスがFTを落としていたことに加え、アウトサイドが苦手なアスキューに打たせるようなディフェンスが上手くいったことも大きかったですかね。
キャセールのルーズボールファウルでマクミランがFTをあげてしまうも、マクミランは1投しか決められず15点差。一方のロケッツはオーリーがまたしても3Pを沈め、12点差にしました(79対91)。
ソニックスはペイトンが得意のフィンガーロールを外し、ロケッツもエリーが3Pを外すけど、ドレクスラーがオフェンス・リバウンドを取ってファウルゲット!ドレクスラーはFTを2本きっちり決め、残り5分ほどで遂に10点差としました☆(81対91)
更に、ソニックスは次のオフェンスもミス。ロケッツもキャセールの3Pが外れますが、リバウンド争いでオラジュワンが粘ってジャンプボールへ。
ジャンプボールをモノにしたロケッツは、ボールを受け取ったドレクスラーがドライブから斜めになりながら滑空し、独特なフィンガーロールを決めます(83対91)。
残り4分半。ロケッツはフルコートプレスを仕掛けてこれが成功!ソニックスのスローインをスティールし、こぼれ球を拾ったオーリーはラインの外までステップバック、またまた3Pを決めました(86対91)。
一方のソニックスはシュートが決まらず、ここでもホーキンスが3Pをミス。このときはパーキンスがオフェンス・リバウンドからFTをもらいますが、またしてもFTを両方外してしまいます。この時間帯のロケッツは運も味方しているかのようで、次のオフェンスではTOになりかけるんですが、こぼれ球をオラジュワンが拾ってそのままターンアラウンド・ジャンパー!3点差になりました(88対91)。
続くスローイン。ソニックスはロケッツのフルコートプレスをかいくぐり、シュレンプが突っ込んでファウルをもらいますが、なんとシュレンプまでもFTを1本外してします。しかし、次のオフェンスではオラジュワンもFTを2本外してしまい、直後にシュレンプがポストプレイからフェイダウェイ気味のジャンパーをヒット。
シュレンプはサイズがあるので、フェイダウェイされたらブロックできません(88対94)。そして、ここからソニックスのシュートが入り出しちゃうんです。
↓この直後のペイトンは見事でした
残り2分半ほど。ロケッツはドレクスラーのジャンパーで4点差にしますが、ペイトンにクラッチしての難しいジャンパーを決められて6点差に戻され、更にはドレクスラーのオフェンス・ファウルを挟んでペイトンに3Pを決められます。ペイトンにはエリーがプレッシャーをかけていて、苦しい体制だったと思うんですが・・・
残り1分半で90対99となり、ロケッツ絶体絶命です。
ロケッツはオーリーの3Pが今度は入りません・・・が、リバウンド争いでシュレンプがファウルアウト!これはとても微妙な判定で、ルーズボールを取りに行ったドレクスラーが勝手に倒れ込んだようにも見えたんですが、レフェリーはシュレンプが押したと見たんですね(ドレクスラーがFT2本決めて7点差)。
シュレンプという武器を失ったソニックスは次のオフェンスをミスし、逆にロケッツは残り1分を切ったところでオーリーがまた3Pを決めます(!)そして残り30秒ほどで、もう1本、今度は振り向きざま3Pを決めました(!!)
スラムダンクだと振り向きざまシュートは入らないんですがね~これはほんとに圧巻でした(98対99)。
しかし、ソニックスは直後のオフェンスでペイトンがエリーを抜き去ってリバース・レイアップを決めます。スミスやキャセールじゃペイトンにつけないのは明らかで、ドレクスラーでもスピードのミスマッチがあり、エリーでもちょっと厳しいですよね。残り15.6秒で98対101となりました。
そして、ロケッツ最後の攻撃。キャセールがボールを運んでインサイドでポジションを取るオラジュワンにパスしますが、オラジュワンはキャセールとマッチアップしていたペイトンがダブルチームに来たのを見てキャセールに戻します。
ほんの僅かな時間、フリーになったキャセールが3Pを決め、試合はオーバータイムに縺れ込むことになりました☆
↓ほぼ出ずっぱりのオラジュワン
オーバータイム最初の得点はロケッツで、ドレクスラーのFT。1本しか決まらなかったけど、この試合初めて(だっけか?)リードを奪いました☆
更にその後、エリーがバンクショットを決めてリードは3点に。ソニックスのシュートはことごとく入らず、このまま行くかにも見えたんです。しかし、そう甘くはありませんでした。
まず、パーキンスのポストプレイに対してオーリーがファウルしちゃってファウルアウト!オーバータイムまで持ち込めたのはオーリーのお陰ですが、これでもう4Qのような頼ることはできなくなりました。
パーキンスはFTを2本沈め、ロケッツはオラジュワンがパスミス・・・!今度はホーキンスがドライブからフローター気味のシュートを綺麗に決め、残り1分半で104対105とゲームは再びひっくり返りました。
まだ時間はあります、まだいけます・・・が、ここでオラジュワンがまたしてもパスミス!ソニックスは速攻を仕掛け、ケンプがファウルをもらいながらもゴール下シュートを決めます。ケンプはFTもしっかり決め、残り1分7秒で104対108とロケッツは追い込まれました(因みにケンプにファウルしたのもオラジュワンでした)。
104対110となったところで、ロケッツはキャセールが3Pを決めますが時間は残り18.5秒。ソニックスはファウルゲームのFTを落とさず、勝負が決まりました。
最終スコアは107対114。ロケッツは無念の、セミファイナル・スウィープ負けとなりました。
オラジュワンは50分のプレイで26点(FG11/19)をあげましたが、終盤のミスがあまりにも痛かったです。
ドレクスラーは15点&15リバウンド&6アシスト、オーリーは20点&12リバウンド(3P5/11)をマーク。オーリーは4Qは素晴らしかったけど、それ以外はいいところがありませんでした。エリー15点、キャセール15点&6アシスト、ブライアント10点はよく頑張ったと思います。
ソニックスはケンプが32点(FG13/19)&15リバウンド&3ブロックと大暴れ。オラジュワンとマッチアップする場面もありましたが、この試合に関してはすべてにおいて上回っているかのようでした。
ペイトンは24点&11アシスト&3スティールをあげたけど、FTが10本中5本しか決まらなかったのが△。シュレンプ18点、ホーキンス17点、パーキンス14点はさすがでした。地味だけど、マクミランの6点&5リバウンド&5アシスト&4スティール&2ブロックもいいですね。
↓ゲーム4は手がつけられませんでした
ロケッツにとっては屈辱的なシリーズでした。最後まで、ソニックスのテンポを崩せませんでした。
ペイトンを抑えるのはスミスやキャセールではムリで、ドレクスラーやエリーをつけたりもしましたが、ちょっと苦しいモノがありました。また、ケンプのマッチアップはブラウンでは厳しく、かといってオーリーをケンプにつけるとシュレンプへのディフェンスが手薄になるし(オーリーでもこのときのケンプは厳しかったと思いますが)、どーしよーもない感じだったのかなぁ。
この敗戦を受けて、来るオフ、ロケッツは大型補強に乗り出します。