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Washington Bullets 90~91シーズン

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華90~91シーズン

 

リーデル・エックレス、ジョン・ウィリアムスが開幕に間に合わず、新体制1年目はこんなスタメンでスタート。

 

ヘイウッド・ワークマン

ラリー・ロビンソン→ダレル・ウォーカー

バーナード・キング

ハーベイ・グラント

チャールズ・ジョーンズ

 

エックレスは開幕直後に契約を結び、合流しますが、シーズン前半は主にこの布陣でした。

 

スタートは2勝8敗と躓くんですが、ワークマン&ウォーカーのバックコートに変わってから徐々に復調。

特に年末年始の調子が良く、1月を終えたところで20勝24敗。シーズン半ばを超えても、なんとプレイオフ圏内にいました。

ウォーカーは、最初からこのメンバーに手応えを感じていたようです。

 

しかし、2月に入ると、そのウォーカーが膝を負傷したのを皮切りに怪我人が続出します。

 

ワークマン、マーク・アラリーも戦列を離れ、2月末からは9連敗。

オールスターブレイク明けからウィリアムスが復帰し、G2人も戻ってきますが、立て直すことは出来ません。

そして3月半ばにはジョーンズ、末にはキングが一足早くシーズンエンド(アラリーもシーズンエンド)。

後半戦は9勝25敗で、30勝52敗でシーズンを終えました。

 

スコアラーがキングだけになったためか、得点力は低下。

エリソン効果でブロックはリーグ上位になりましたが、ディフェンスのまずさとリーグ最低レベルの3Pは相変わらずでした。

 

【祝】

 

ブレッツ加入以降、年々調子を取り戻している感のあるキングは、この年なんとオールスターにも復帰☆

実に6年ぶりの出場で、しかも故障欠場のラリー・バードに代わってスターターとしてプレイしました☆

 

キングが膝を負傷した85年当時、前十字靱帯断裂の怪我からここまで回復できると信じていた人は、ノーマン・スコットというニックスのチーム・ドクターだけだったとか。

キングが、過去に同様の怪我を負った選手たちから話を聞いて回ったときも、完全回復した選手はいなかったそうです。

 

キングとセラピストとドクター、それぞれが多くの時間をかけて治療とリハビリに取り組んだ結果が、この(もしかしたら)前例のない復活に繋がりました☆

スタッツも素晴らしく、64試合で平均37分以上プレイし、キャリア2番目のハイアベレージである平均28.4点をマーク。

これはマイケル・ジョーダン、カール・マローンに次ぐリーグ3位の記録でした☆

 

身体能力は昔に比べて落ちてますが、それでもまだドライブもできるし、得点パターンは豊富です。

惜しむらくは、腰の痛みでラスト14試合を欠場したこと。重症ではなかったみたいですが。

 

因みに、膝の負傷後、キングは膝だけでなく、契約交渉についても勉強していました。

 

このオフ、キングは代理人を介してジョン・ナッシュGMに契約延長の交渉を求めたんですが、そのときはナッシュが拒否。

シーズン開幕後、フロントが改めてキングとの契約延長を考えた際、キングは代理人抜きで交渉することを決め、2年の契約延長に成功しました☆

選手会の弁護士から学んだという、サラリーキャップ制度についての知識は確かなものだったようです。

 

【PF】

 

このシーズンはグラントにとって飛躍の年。

スターターに定着し、チーム最多の77試合に出場。平均18.2点・7.2リバウンドと大幅に成長を見せました☆

 

この人のスタイルはやっぱりSFぽいんですが(と思う)、これだけスタッツを伸ばしたのは見事。

MIPの投票では4位でした(チームでMIPにプッシュしたりもしたそうです)。

 

アラリーがシーズンアウトになったのは膝の怪我。その前に目も負傷しており、更にそもそもグラントの成長で出番が激減しており、厳しいシーズンとなりました。

2年目のトム・ハモンズは、怪我人の増えたシーズン終盤に健闘。キングからフック気味のシュートを学んだようで(ハーフフック?)、特にラスト2週間ほどは何度か2桁得点を稼ぎました。

 

【C】

 

ジョーンズはまぁ例年通り。平均2.0ブロックはさすがです。

 

パービス・エリソンは76試合中30試合でスタメンを務め、平均10.4点・7.7リバウンド・2.1ブロック(リーグ10位)。

スタートした試合に限れば15点・9リバウンドほど、と悪くはありませんでした。

難点は集中力にムラがあるところだとか。このチームでいちばんの高級取りです。

 

グレッグ・フォスターは、2巡目ルーキーらしい出来でしたが、ハモンズ同様、怪我人が相次いだ終盤に数字をアップさせました。

フロントは期待しているようで、これからですね。

 

【健闘したG陣】

 

サプライズはワークマン。意外とスピードがあって、ジャンプシュートも決められて、ディフェンスが◎。

73試合中56試合でスタートして、平均8.0点・4.8アシスト・1.2スティールは立派です。

 

諸々の事情からオフガード的な役割の増えたウォーカーは、数字こそ落ちましたが、「得点・リバウンド・アシストのアベレージがまあまあ同じ」というユニークなスタッツは健在です。

 

ドラフト外ルーキーのロビンソンは、プレシーズンでシュートの調子が良かったようで、開幕スタメンに大抜擢。

10試合連続スタートしたところで負傷し、そのまま解雇されてしまうんですが、シーズン終盤に再加入しました。

 

ロビンソンがスポットをなくした理由のひとつが、AJ・イングリッシュの存在。

イングリッシュは、スタートこそ少なかったですが、70試合で平均8.8点と得点力をアピール。ワークマン欠場時にはアシストでも貢献しています。

 

新加入のバイロン・アービンは1シーズン生き残りましたが、出番は限定的。

2月にはクリントン・スミスというSGと10日間契約を結びますが、こちらは2週間ほどで解雇されています。

 

【期待されましたが】

 

当初4年契約を求めていたエックレスは、2年契約で決着。

ただ、トレーニング・キャンプにまるまる参加できず、コンディションが整っていなかったため(この人も太り気味)、契約後すぐに5日間のサスペンションに。

ジェフ・バズデリックACとのワークアウトを経ての合流でした。

 

復帰後のエックレスは、主にベンチからの出場で平均13.0点。

悪くはないですが、この人にはジェフ・マローンの後釜としての期待もあったようなので、イマイチですかね。

 

【続トラブル】

 

ウィリアムスは、当初、新年からの復帰を予想されていたようですが、実際はオールスターブレイク明けから。

 

復帰直後は出番も出来もまちまちでしたが、3月末から調子を上げ、4月の10試合は平均18点・7リバウンドに近いスタッツを残しました。

ただ、結局目標の260ポンドまでは落ちていなかったようです。

 

そして、ここで体重とは別の問題も発生。

 

復帰した際、ブレッツは(サラリーとして)22万ドルほどをウィリアムスに払うんですが、ウィリアムス側は開幕前のエイブ・ポリンの言葉から「欠場分のサラリーを全額(75万ドルほど)もらえる」と認識しており、この不満をリーグの仲裁人に伝えます。

これが3月頭のことでした。

 

そして4月頭、ポリン&ナッシュGMはウィリアムス本人と会談。

ここで両者は、「6月1日からトレーニング・キャンプの初日までに何度か体重測定を行い、それぞれの目標体重をクリアし、最終的に260ポンドを切ったら、ウィリアムスは不足の50万ドルほどを受け取り、不満も取り下げる」という合意に至ります。

 

しかし、後日、代理人のフレッド・スローターに「これがしたかったのか?」と聞かれたウィリアムスは、「追い詰められてプレッシャーをかけられたんだ」と返答。

スローターは合意を拒否しました。

 

ところがその翌日、ウィリアムスはまたしても3人の会談で同じような取り決めに合意。

スローターが「ちゃんと読んだのか?」と聞くと、ウィリアムスは「読まなかった、逃げたかったんだ。すごく怖かった」と応えたとか。

来るオフ、状況は悪化します(つづく)。


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