狼90~91シーズン①
2年目のウルブズは、新アリーナ、ターゲット・センターでの開幕戦に勝利。
序盤のスタメンは健闘を見せた昨シーズン終盤と同じでした。
プー・リチャードソン
トニー・キャンベル
タイロン・コービン
トッド・マーフィー
ランディ・ブリューワー
11月末にマーフィーが戦列を離れると、ビル・マッセルマンHCはフェルトン・スペンサーをインサート。
ツインタワーとなりました。
開幕から(2年目のチームとしては)悪くない成績を残していたウルブズですが、ツインタワーにしてから得点力が下降(元々高くもなかったのに)。
12月半ばから連敗が始まり、6連敗となったところで、マッセルマンはオフェンスを変えます。
昨シーズンから、時間をかけたハーフコート・オフェンスが主でしたが、それをアーリー・オフェンスにシフト。
スタメンも、ブリューワーの代わりにサム・ミッチェルを入れ、得点力のあるメンバーを4人並べました。
この変更はすぐに効果を見せ、シフト直後から、チームは100点ゲームを連発。
そして勝ち星も増え始め、オールスターブレイクまでの20試合を9勝11敗とする健闘を見せます(トータル16勝29敗)。
さすがにプレイオフ進出を匂わせる/に届くほどではありませんでしたが、29勝53敗でシーズン終了。
創設2年目のチームとしてはかなり良い戦績で、ホームでは21勝20敗と勝ち越し、4月も7勝5敗としています。
ただ、これはマッセルマンが勝ちに拘った結果でもあり、そのやり方にはフロントも難色を示していました。
特に2月末のマブス戦では、勝ちはしたものの、プレイオフの望みもない中、なんと6人ローテーション。
試合翌日、フロントはマッセルマンとミーティングを行い、「勝つことが最重要ではない。若手を育てて、選手たちともっとコミュニケーションをとってほしい」という旨を伝えています。
マッセルマンは、その前にホームで接戦を何試合か落としていたこと、このシーズン、マブス相手には良い試合を出来ていたことからチャンスを逃したくなかったようですが…
【たくさんプレイしました】
プーは全82試合でスタートし、平均17.1点・9.0アシスト(リーグ7位)・1.6スティール。
ミスも少なく、FTが54%ほどしか決まらなかったことを除けば、合格点でしょうか。
因みに、ミネソタで過ごすことで、子供の頃好きだったバイキングスのOBたちと交流を持つことができたようです。
キャンベルは故障がありましたが、77試合でチームトップの平均21.8点をマーク。
シーズン中、「マッセルマンに対して選手から不満の声が上がっている」という話があったんですが、中でもトレードを要求したとも噂されたのがこの2人。
プーは、ポゼッション毎にベンチの指示を確認するよう求めるマッセルマンのやり方が嫌だったようです。
コービンも全82試合でスタート。
平均18.0点・7.2リバウンド・4.2アシスト・2.0スティールとオールラウンドさに磨きがかかりましたかね。
サイズの割にリバウンドが取れるし、攻守共に◎です。
ミッチェルはラインナップ変更の影響でプレイングタイムが増加。全82試合に出場して、うち60試合でスタートしました。
平均14.6点・6.3リバウンド・1.6スティールはすべてキャリアハイ。
ダブルオーバータイムの末に競り勝った2月のシクサーズ戦では、58分休みなくプレイし、37点を稼いでいます。
この4人はそれぞれ平均38分以上プレイ。コービンはリーグ5位の平均39分もプレイしています。
これは創設2年目で、プレイオフにも出られないチームではあまり見ないスタッツで、フロントの気持ちもわかる気がします。
【ビッグマンは3人ローテ】
ルーキーのスペンサーは81試合中46試合でスタート。
平均7.1点・7.9リバウンド・1.5ブロックで、オール・ルーキー2ndチームに選出されました。
パワフルなビッグマンなんですが、自分で得点チャンスをつくるのは苦手で、リバウンドもまあまあといったところ。
指名順位に見合っているかは微妙です。
ブリューワーは73試合中44試合でスタート。スペンサーの加入で、出番・役割共に減少しました。
バックアップとしては不足のない選手なので(と思う)、スペンサーが育ってくれれば問題ないでしょうか。
マーフィーは11月末~1月末まで約2ヶ月離脱。
復帰直後はまたスターターとして起用されますが、シーズン終盤はベンチスタートに。スタッツも各項目ダウンしています。