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Milwaukee Bucks 95~96シーズン

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鹿95~96シーズン

 

昨シーズン終盤の勢いはフロックだったのか、バックスは開幕から冴えません。

就任以来、あまり激しい動きをしてこなかったマイク・ダンリービーも痺れを切らしたか、11月末、遂に2日連続でトレードを行います。

 

●そこそこ大きな動き

トッド・デイアルトン・リスターをセルティックスに出して、シャーマン・ダグラスを獲得。

エリック・マードックエリック・モブリーをグリズリーズに出して、ベノイト・ベンジャミンを獲得。

 

デイ&マードックは開幕からベンチスタート。共にミニッツも減少し、それぞれ不満を抱えていたとか。

デイは、ショーン・レスパートとポジションを分け合う可能性についてもあまり快く思っていなかったようで、「素晴らしい選手だけど、彼はサイズ的にPGだと思う」としていました。

 

リスター&モブリーは開幕からスターティングCの座を分け合っていましたが、ともにプレイングタイムは10分越えればいい方。

マードックはダグラス獲得の時点で、自身のトレードを予測していたようです。

 

ダグラスは7年目のPG。セルティックスはG過多で、一方のダンリービーはリーダーシップをとれる選手が欲しかったようです。

 

ベンジャミンは11年目のベテランC。

7フィート・250ポンドという体格と攻守共にまずまずのスキルを備えており、グリズリーズでは14点・8リバウンド・1ブロックくらいのアベレージを残していました。

 

~~~~~~~~~~~~

 

バックスはこの2件のトレードが成立した時点で3勝8敗。

そして、トレード後も特によくはなりません。

 

オールスターブレイクの時点では昨シーズンと同じような成績だったんですが、今シーズンは2月末から崩壊。

3月には15連敗を喫し、4月になっても調子を取り戻すことはできませんでした。


最終成績は25勝57敗。

ディビジョンでは6位に大きく引き離された7位。カンファレンス全体でも下から3番目と後退してしまいました。

トレード以降、大半の試合を[ダグラス、ニューマン、ロビンソン、ベイカー、ベンジャミン]という恐らくベストのスターティング・ラインナップで戦うんですが、それでこの成績では辛いです。

 

ただ、すごく弱いという印象もなく、存在感が薄かったかなというのが正直なところ。

ブルズが70勝目をあげた試合がバックス戦で、その試合、ブルズ相手に終盤までリードを奪う健闘を見せたのが数少ないハイライトでしょうか?

 

【ビッグ2】

 

ベイカーは全82試合でスターターを務め、平均21.1点・9.9リバウンド・1.1ブロック。

2年連続でオールスターに選ばれました☆

 

アベレージでリーグ上位に食い込むモノはないけれど、リーグ2位の総出場時間をはじめ、総得点・総リバウンド数などはリーグ上位で、安定感はさすが。

FT成功率が67.0%まで上がったのも◎です。

 

ロビンソンも全82試合でスターターを務め、平均20.2点・6.1リバウンド・3.6アシスト・1.2スティール。

数字は昨シーズンからほぼ横ばい。

TOは少し減ったけれど(1位から4位に)、ディフェンス難、シュートだけ…みたいな批判があったかな。

 

この年は、ジェイソン・キッドがオールスターに初出場しており、グラント・ヒルに至っては次世代を担うスーパースター扱いで大人気(日本の雑誌の印象)。

オリンピックの代表メンバーには選ばれましたが、同期の新人王2人にはちょっと水をあけられてしまった感がありました。

 

【主力】

 

トレード時点で、“ベイカー&ロビンソン以外、バックスのことはあまり知らなかった”というダグラスはスターティングPGに定着。

ただ、平均11.5点・5.8アシストは昨シーズンまでのマードックより落ちますし、何より戦力アップに繋がりませんでした。

長所はリーダーシップをとれるところと、シュート精度の高さです(FG成功率はチームで唯一5割超え)。

 

メイベリーは今シーズンも全82試合に出場。

ダグラス加入以降は2シーズン振りにフルタイムのバックアップに戻りました。プレイ内容・スタッツは例年通りですかね。

 

ニューマンもまた全82試合に出場し、今年はそのすべてでスタート。

平均10.8点はニューマンとしては高くないですが、シュートの確率が良く、3rd/4thオプションとしては申し分ありません(と思う)。

引き続きディフェンスでも大事な存在です。

 

【フロントコート】

 

ベンジャミンの加入はありましたが、ベイカーをCに据えてPFをもう一枚入れるラインナップも継続。

ベイカー、ベンジャミン、テリー・カミングスの3人が中心でした。

 

ベンジャミンは70試合中58試合でスタートして、平均7.8点・6.2リバウンド・1ブロック。

スタッツが落ちたのはグリズリーズ時代に比べてミニッツと役割が減ったので仕方なし。

一応、ダンリービーが獲得した中ではベストのCです。

 

カミングスは81試合(うち13試合がスターター)で平均8.0点。

衰えはありますが、必要とあれば自ら攻めることもできるし、使い勝手がよいです(そう見えた)。

 

マーティ・コンロンは74試合に出たモノの、上記ベテラン2人の加入によってか出場機会は半減。

初めて2シーズン連続で同じチームに在籍しましたが、ポジションを失うのは早かったです。

 

【その他】

 

レスパートは62試合で平均4.9点・FG成功率38.7%と期待外れ。

ベイカー&ロビンソンに次ぐ武器として期待されましたが、上手くいきませんでした。

プレシーズンではPGをやったりもしたようですが、この人やっぱりPGじゃないんですよね。

 

ただ、のちにこのシーズンの終盤、胃癌が発覚したと明かしており、それがプレイに影響した部分はあったかもしれません。

当時バックスの関係者でそのことを知っていたのは、バックスのトレーナー、専属のドクター、ダンリービーだけだったようです。

 

ダックワースはオフに行った膝の手術のため、出遅れスタート。

オーバーウェイトのためなのか、故障が癒えてなかったのか、動きが鈍く、プレイしたのは8試合のみでした。

 

【細かい人事を少し】

 

序盤のトレードでデイを出してしまったため、ウィングの控えがランドルフ・キーズだけになってしまい、そのためか12月1日にジェリー・レイノルズと契約。

リスター、カミングスに続く、80年代のバックスOBです。

 

怪我などもあって、ここ3シーズンはNBAでプレイしておらず、今回はひさしぶりの復帰。

2月末には解雇されてしまいますが、来シーズン以降もイタリアやUSBLなどで39歳までキャリアを続けます。

 

レイノルズの解雇と入れ替わりで契約したのがマイク・ペプロウスキー。

 

ペプロウスキーは3年目の巨漢C。

昨シーズンは、NBAでは6試合しかプレイしておらず、今シーズンもブレッツで2試合だけ。

実はオフに一度バックスと契約を結んでるんですが、開幕直前に解雇されていました(バックスでも5試合だけ)。

 

因みにキーズは地味ながら69試合に出場。

シーズン中唯一スタートしたのが先述のブルズ戦。この時期、ブルズはロドマンをベンチにしてクーコッチをスタートさせていたので、それに合わせたのかなと。

29分で2点&7リバウンドでした。


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