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Sacramento Kings 98~99シーズン

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王98~99シーズン

 

ロックアウトのため、50試合に短縮されたシーズンが開幕☆

新生キングスのスタメンはこれ。

 

ジェイソン・ウィリアムス

タリーク・アブドゥル-ワハド

コーリス・ウィリアムソン

クリス・ウェバー

ブラデ・ディバッツ

 

戦績は開幕から5割~ちょい下をうろうろしており、過去数シーズンとさほど変わらないのですが、印象的だったのがその戦い方。

 

低得点化に拍車が掛かっていたこのシーズン、キングスは唯一(といっても過言ではないと思うのですが)アップテンポで魅せるゲームを展開します。

 

特にルーキーのウィリアムスは、多彩なドリブルやノールックパスやビハインド・ザ・バックパスなどトリッキーなプレイを連発。

「ピストル・ピートの再来」とも言われるそのプレイは、他チームのベテランたちも認めるほどで、ハイライトの常連となりました。

 

トレード成立当初は不満顔だったウェバーも、チームの積極的な補強を見たからか、意気込み充分で開幕から大活躍。

ディバッツもフィットし、キングスは突如として、リーグでも見応えのあるチームのひとつとなります。

 

開幕17連敗を喫していたクリッパーズにシーズンを初勝利をプレゼントしたかと思えば、ジャズやスパーズといった強豪との接戦をものにするなど不安定ではありましたが、シーズン終盤にスパーク。

最大借金5となった後のラスト23試合を16勝7敗と勝ち越し、特にラスト11試合は10勝1敗☆

シーズン最終盤はウェバーが故障で離脱するというピンチもありましたが、ウェバー不在の6試合も5勝1敗で乗り切ります。

 

最終的に27勝23敗でシーズンを終え、なんとカンファレンス6位でプレイオフ進出を決めたのでした。

 

キングスの武器/見所は先述の通り、オフェンス。

平均100.2点はリーグ首位で、リーグで唯一平均100点以上をあげたチームでした。

 

アシスト、リバウンドも多く、一方、3Pは試投数がリーグ1位ながらも成功率は下位。この辺の数字は中心選手たちのカラーを表していますかね。

ディフェンスは悪く、平均失点はリーグ最下位の100.6点でした。

 

【獲得は大成功】

 

ウェバーは平均20.0点・13.0リバウンド(リーグ1位)・平均4.1アシスト&1.4スティール&2.1ブロック。

この頃のウェバーはFTが苦手(45.4%)でしたが貢献度は非常に高く、キャリア初のオールNBAチーム(2nd)入りも果たしています☆

 

ウェバーは、のちにミドルレンジのジャンパーが多くなりますが、この頃はまだインサイドへのアタックやオーソドックスなポストプレイも多く見せていました。

 

ウィリアムスは平均12.8点・6.0アシスト・1.9スティール・2.9TO・FG成功率37.4%・3P成功率31.0%。

 

スタッツからも窺えるように、ウィリアムスの魅力は欠点と隣り合わせで、その独創的なハンドリングやパスはファンを魅了する一方で、TOに繋がることもしばしば。

誰も予測できないようなタイミングで遠くから放るアウトサイド・シュートも、武器であり、シュート・セレクションの悪さという欠点でもありました。

 

ただ、そのプレイがキングスを変えて、ファンの心を掴んだのは確か。

オール・ルーキー1stチームに入り、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの投票で2位という結果もスタッツ以上のものを評価されたのかなと。

私見ですが、ウェバー&ディバッツの加入だけでは、強くはなっても、ここまでエキサイティングなチームにはならなかったと思っています。

 

【スタメンあと3人】

 

ディバッツは平均14.3点・10.0リバウンドと、4シーズン振りにダブルダブルのアベレージをマーク。

Cとしては破格の平均4.3アシストもあげており、ときとしてウェバー以上に頼りになる存在でもありました。

長く低迷していたキングスへの加入を「チャレンジ」としていたディバッツですが、それは大成功です。

 

ウィリアムソンはプレイングタイムが8分ほど減少。

ウェバー&ディバッツの加入で、特にハーフコートのオフェンスでは影が薄くなってしまいました。

ムラのある選手が多いので、比較的安定していて、平均13.2点を稼げるのは貴重なんですが(と思う)。

 

2年目のアブドゥル-ワハドはスターティングSGに定着。

試合によって貢献度がまちまちで、プレイングタイムは平均24.6分と短めですが、1年目を上回る9.3点をあげています。

 

【ベンチもよい】

 

Gの控えはバーノン・マクスウェル&ジョン・バリー。

この2人は、ウィリアムス&ワハドという若いバックコートとの相性がよかったように思います。

 

特にマクスウェルは、両Gの控えとして平均10.7点を稼ぐなど予想外?の活躍。

ベンチから33点をあげた試合もあり、試合終盤にコートに立っていることも少なくなかったです。

 

ルーキーのペジャ・ストヤコビッチは平均8.4点。

FG成功率は40%に届きませんでしたが、開幕から出場機会は多く、ベンチから2桁得点をあげることもしばしば。

まだシューターとしての驚異はなかったですが、オールラウンドに点を取ることが出来、ウィリアムソンより長く起用されることもありました。

 

数少ない昨シーズンからの生き残り組、ローレンス・ファンダーバークは効率よくプレイ。

ウェバー&ディバッツ両方のバックアップを務めました。

平均19.9分で、ベンチではマクスウェルに次ぐ平均8.9点をマーク。FG成功率は56%近く、高確率でした。


キングスのベンチ陣はかなり強力で、例えば3月30日のジャズ戦では、ベンチだけで80点以上あげて勝っています。

 

【細かいやつ】

 

・開幕後すぐにオリバー・ミラー&ピーター・アルマ&ケビン・オリーを解雇。

・そのすぐ後にマイケル・ホーキンスと契約。

・更にその直後にテリー・デヘアを解雇し、スコット・ポラードと契約。

 

ベテランのミラーは開幕直後の4試合に出ただけ。

ミラーの名前が出たのは、2月9日のサンズ戦@フェニックスで、サンズのマスコット:ゴリラが、ミラーのユニフォームを着て体型を中傷するようなパフォーマンスを見せて、ちょっとした騒ぎとなったときですかね。

 

ホーキンスは6フィートの若いPG。昨シーズンはギリシャでプレイしていました。

24試合の出場ながら第3のPGとして1シーズン生き残り、プレイオフのロスターにも入ります。

 

ポラードは6フィート11インチのビッグマン。これもまた(結果的に)すごく良い補強でした。

 

ルーキーだった昨シーズンはピストンズであまり使われず、オフにホークスへ移籍したんですが、1試合も出ないうちに解雇。

キングスでも最初は出番がとても少なかったんですが、シーズン終盤、ウェバーが離脱したときに代役として活躍を見せ、チャンスを掴みます。

 

因みに、ルーキーのジェローム・ジェームスは16試合に出たのみ。最長7分しかプレイしませんでした。

プレイオフのロスターには入っていますが。

 

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ウェバー獲得にはじまり、ドラフトからロールプレイヤーの補強まで、ほぼすべての動きが上手く機能したジェフ・ピートリーGMは、エグゼクティブ・オブ・ザ・イヤーに輝きました☆


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