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Sacramento Kings 98~99プレイオフ・1stラウンド

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王98~99プレイオフ~1stラウンド~

 

1stラウンドの相手は、37勝13敗で第3シードのジャズ。

過去2年、ファイナルまで進んでいる強豪です。

 

ジャズはジョン・ストックトン&カール・マローンのPG&PFコンビが軸。

この頃、2人は既に30代半ばでしたが、まだ一線で戦えるスターでした。

 

SGとSFには、ベテランのジェフ・ホーナセックと、まだ20代のブライオン・ラッセルがおり、この2人はシューター。

Cのスターターは、サイズを活かしたブロックが武器のグレッグ・オスタータグが務めます。

ベンチにはPGのハワード・アイズリー、SGのシャンドン・アンダーソンという6マン的な役割を担える若手が2人もいました。

 

その他は、第3PGのジャック・ヴォーン、ベテランFのサール・ベイリー、ビッグマンのグレッグ・フォスター&トッド・フラー&アダム・キーフといった布陣。

過去2年のコアメンバーがほぼそのまま残っており、年齢的な懸念はあるものの、強いチームです。

 

ただ、シーズン中の3度の対戦はすべてOTに縺れ込む接戦。

一応ジャズが2勝してますが、キングスにもつけいる隙があるかもです。

 

●ゲーム1@デルタ・センター

 

117対87と30点差でジャズが圧勝。

 

キングスは1Qから17点差をつけられるなどいいところがなく、クリス・ウェバーの14点がチーム最多という惨状でした。

 

ジャズはマローンの21点を筆頭に6人が2桁得点。

3度のOTはなんだったのか?と言いたくなるような一方的なゲームでした。

 

●ゲーム2@デルタ・センター

 

3Q終了時点でキングスが2点リードという競った展開となったこの試合。

4Qにキングスが突き放したと言うべきか、ジャズが崩れたと言うべきか、23対14とリードを奪ったキングスが勝利。

101対90で、貴重な1勝をあげました。

 

キングスはブラデ・ディバッツが18点&7リバウンド&8アシストの大活躍。ジェイソン・ウィリアムスも同じく18点をあげました。

ウェバーはFTが決まらなかったけれど20点。

ジョン・バリー&バーノン・マクスウェルも、それぞれ12点をあげています。

 

ジャズは、マローンがゲームハイの33点をあげますが、4Qにシュートが決まらず、TOも多く、まさかの敗戦となってしまいました。

 

●ゲーム3@アルコ・アリーナ

 

1Q。早々にマローンがファウル・トラブルでベンチへ下がり、そこをキングスがガンガン攻め、28対17とリードを奪います。

 

2Qになると今度はジャズが反撃。アイズリーの活躍などで点差は縮まり、またしても接戦となりました。

キングスは僅かなリードをキープし、ジャズがそれを追います。

キングスは決して良くなかったんですが、いいところでディバッツが3Pを決めるなど持ちこたえました。

 

4Q。残り6分ほどで同点となり、残り3分を切ったところではジャズが遂にリードを奪います。

しかし、キングスはディバッツの活躍ですぐに同点へ。そのまま縺れ、(シーズン中を含めると4度目の)OTへ突入します。

 

OTでは、この試合不調のウェバーがフックを決めて先手を取りますが、直後にファウルアウト。

この試合、ほとんど存在感がなく、10点に終わりました。

 

試合は、残り1分を切ってからディバッツのポストプレイが2回成功し(ジャズもアイズリーが1本返しますが)、83対81とキングスがリード。

残り4秒でジャズがFTを得ますが、打つのはFTが苦手なフラー。案の定?2本とも外し、勝負は決まりました。

 

最終スコアは84対81。

下位シードのキングスが先に王手です♪

 

この試合のMVPはディバッツ。ポストプレイをジャズは止められず、22点&14リバウンド&5アシストという数字以上の効果があったかもしれません。

 

ジャズは、マローンは最終的に22点をあげましたが、1Qのファウルトラブルは致命傷で、前半は印象なし。

後半もスコット・ポラードのディフェンスに手を焼きました。

 

アイズリーとアンダーソンはそれぞれ21点、17点をあげるなど健闘。しかし、ストックトン&ホーナセックは揃ってシュートタッチが悪く、合わせて9点(FG2/15)でした。

 

●ゲーム4@アルコ・アリーナ

 

キングスは序盤、ウェバーを中心に攻撃。これは何度か成功しますが、主導権を握るには至らず、1Qからまたしても接戦。

何度もリード・チェンジする展開となりました。

 

勝負は4Qの終盤。

まず、残り2分10秒ほどでマクスウェルが3Pを決め、キングスがリードを5点に拡げます(81対76)。

 

ところが、ここからキングスはFTでしか点が取れず、一方のジャズは残り1分半を切ったところから、アンダーソンが2連続で3Pをヒット!一気に同点となります(84対84)。

 

そして残り30秒ほど。またしてもアンダーソンが、今度はストックトンのアシストからレイアップを決め、遂にジャズが逆転します(84対86)。

ここでキングスはディバッツの1対1で勝負。ディバッツはポストプレイを成功させ、しかもバスケット・カウント!すぐに再逆転しました(87対86)。

 

ジャズはストックトン&マローンのホットラインで、あっさり再々逆転(87対88)しますが、キングスはまたしてもディバッツのポストプレイを仕掛け、そしてファウルをゲット。

ディバッツはFTをきっちり2本決め、89対88と再々々逆転に成功します。

 

しかし、残り7秒ほどとなった最後のプレイ。

ジャズはストックトンが2対2からマークを外し、残り0.7秒でジャンパーをヒット!

これが決勝点となり、キングスは惜しくも敗れてしまいました。

 

最終スコアは89対90。

キングスはウェバーが18点止まり。ディバッツは14点&14リバウンドをあげ、終盤にも強さを見せましたが、ゲーム全体としてはFTとTOが多く、ゲーム2&3ほどではありませんでした。

ウィリアムスも不発でした。

 

マクスウェル、コーリス・ウィリアムソン、タリーク・アブドゥル-ワハドあたりは悪くなかったんですが…

 

ジャズはマローンが23点&16リバウンドをあげましたが、この試合はなんといってもストックトンとアンダーソン。

ストックトンの12点&8アシスト、アンダーソンの16点は本当に密度が濃かったです。

アイズリーも良い働きをしています。

 

●ゲーム5@デルタ・センター

 

勝負の最終戦。

序盤、ジャズがリードを奪いますが、キングスはバリー&マクスウェルらの活躍で追い上げ。

前半終了時点ではジャズが10点リードしていましたが、終盤はキングスが逆転しました。

 

しかし、4Q残り50秒ほどで、ジャズはラッセルがコーナーから3Pを沈めて同点へ。

その後、ディバッツがシュートを決められず、試合はまたしてもオーバータイムに縺れ込みます。

そして、キングスはここで力尽きました。

 

最終スコアは92対99。キングスはあと一歩及びませんでした。

 

ウェバーは17本打って5本しか入らず、12点(14リバウンド)。

ディバッツも、15点&10リバウンド&5アシストと持ち味を見せましたが、勝負所で決めきれませんでした。

キングスが追い上げ、粘ることが出来たのは、バリー&マクスウェルの活躍が大きかったです(それぞれ14点、22点)。

 

ウィリアムスは、2Q終盤にストックトンにやられ、ベンチに下げられてなだめられる場面も。

2連続でファウルを誘発され、テクニカル・ファウルまで吹かれ、格の違いを見せつけられた、といったところでしょうか。

 

そのストックトンはシリーズ最多の14アシストをマーク。4Qラストのラッセルの3Pも、ストックトンのアシストでした。

尤も、シュートタッチは悪く(12本中1本)、マローンも20点止まり。

好調アンダーソンの16点、ゲーム1以降不発だったホーナセックの18点がよかったです。

 

~~~~~~~~~~~

 

キングスの、荒削りながらもテンポの速いスタイルはベテランのジャズを苦しめました。

個人ではディバッツが大活躍。ウェバーが奮わない中、シリーズ通して若いチームを牽引。ジャズには、マンツーマンでマッチアップできる選手がいませんでした。

バリー&マクスウェルの存在も大きかったです。

 

敗因はウェバーの不振を除けば、ストックトンに対するマッチアップ。ウィリアムスは光るプレイもあったものの、勝負所での働きは比較に成らず、ディフェンスは論外。

マクスウェルがフォローする場面もありましたが、それでもやはり厳しいです。


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