火94年オフ
このオフ、ルー・シャフェル&ビリー・カニングハムが経営上の利権を手放そうと動きます。
売却のためか、このオフは、選手の人事も創設以来の慌ただしさとなります。
【そんなときもまずドラフト】
1巡目第12位でカリッド・リーブス、2巡目第40位でジェフ・ウェブスターを指名。
リーブスは6フィート1インチのG。
カレッジ時代はSGでした(PGにはデイモン・スタウダマイヤーがいました)。
サイズの割にフィジカルが強く、外から打て、ドライブもOK。ディフェンスの評価も悪くありません。
開場のファンはミシガン大のジェイレン・ローズを望んでいたようで、リーブス指名直後にはブーイングもちらほら(ローズは次の13位でナゲッツが指名)。
また、インサイドが弱いのにビッグマンを指名しなかったことに対する疑問の声もあったようです。
ウェブスターはオクラホマ大出身の大型スウィングマン。
ヒートはギャランティー契約とロスターの生き残りを確約できないことなどから海外を勧め、契約は結びません(結果的にはCBAでプレイ)。
去年のエド・ストークスと同じで、権利をチームが保持したまま泳がせるパターンです。
【売却話①】
8月10日、ホイット・ハドソンという方が、シャフェル&カニングハムから利権の40%を購入することで合意しました。
ハドソンはフロリダにあるrefuse companyのオーナーで、ウェイン・ハイゼンガーの義兄弟。
ハイゼンガーは、この当時、マイアミ・ドルフィンズ(NFL)、フロリダ・パンサーズ(NHL)、フロリダ・マーリンズ(MLB)のオーナーでした。
ただ、これで決着しません。つづく。
【FA】
リーデル・エックレス、ケビン・ギャンブル、ブラッド・ローハウスと契約。
自チームのFAではキース・アスキンス&マット・ガイガーを引き留めますが、ブライアン・ショウがFAでマジックへ移籍しました。
エックレスは88年のドラフト2巡目でブレッツ入りしたスウィングマン。
4シーズン在籍し、そのいずれのシーズンでも2桁の得点アベレージを残していましたが、一方でトラブルメイカーな一面も。
ここ2年はNBAでプレイしていませんでした。
ギャンブルもスウィングマン。こちらは7年のキャリアがあり、うち昨シーズンまでの6シーズンをセルティックスでプレイ。
ここ4シーズンは主力のひとりでした。
ローハウスはストレッチ4タイプのF。
6フィート11インチありますが、シュートが上手く、3Pも高確率。フィジカルなプレイは苦手です。
【開幕直前】
・開幕2日前、ロニー・サイカリーをウォリアーズに出して、ビリー・オーウェンス&プレドラグ・ダニロビッチの権利を獲得。
・同じく開幕2日前、アレック・ケスラーを解雇。そして、開幕前日にはウィリー・バートンを解雇。
ウォリアーズはクリス・ウェバーを引き留めるため、Cを求めていました(ウェバーはCを嫌がっていました)。
一方、ヒートにとっては、これらの動きは売却に向けてのものだという見方が。
ケスラー&バートンの解雇はロスター整理ぽいですし(ともにギャランティー契約)、トレードについてもサイカリーが「オーナー候補者にアピールしたかったんだろう」という趣旨のことを言ってます(正確なニュアンスがわからないんですが、サイカリーの方がオーウェンスより契約が長い)。
サイカリーはトレードを歓迎。
ヒートに対しては、これまでのチーム作りに対して不満を持っていたようです(ポジションのバランスの悪さなど)。
バートンは、トレーニング・キャンプ期間に無断で練習を休んだり、試合の日に遅刻したり、フライトに姿を見せなかったり、ワークアウトをすっぽかしたり、問題行動が続いていました。
オーウェンスは、6フィート8インチ・220ポンドのオールラウンダー。
FTを含め、距離のあるシュートは苦手ですが、他はなんでもこなせます。
昨シーズンのアベレージは15点&8リバウンド&4アシストといった感じ。
ダニロビッチは、このときはイタリアのバックラー・ボローニャでプレイしており、まだヒートには来ません。
因みに、サイカリーは左膝の腱炎でプレシーズンは欠場。
オーウェンスも、プレシーズン序盤にハムストリングを傷めており、開幕には間に合いません。