凸95~96シーズン①
開幕戦では、地元でネッツに15点差で勝利。
翌戦から7連敗を喫しますが、連敗ストップからなんと3連勝☆3連勝目はソニックス相手の大金星でした。
序盤の主なラインナップはこんな感じ。
デイモン・ストウダマイヤー
アルビン・ロバートソン
ウィリー・アンダーソン
エド・ピンクニー
オリバー・ミラー
ストウダマイヤーは開幕から3試合連続で得点とアシストのダブルダブルをマークするなど大活躍し、11月のルーキー・オブ・ザ・マンスを受賞。
先述のソニックス戦ではトリプルダブルをマークしており、これは史上4番目の早さでした(1位はオスカー・ロバートソン、2位はアート・ウィリアムス、3位はマジック・ジョンソン)。
ストウダマイヤーの活躍に牽引されたラプターズは、12月にはグリズリーズとの初顔合わせに勝ち(これはアップセットではないけど)、更にマジックにも17点差で快勝しています。
尤も、成績自体はエクスパンション・チームのそれで、リーグ下位。
年が明けると大物食いもなく、黒星がどんどん増えていきます。
そしてアイザイア・トーマスは、トレード期限前に(恐らく将来に向けて)2つのトレードを行いました。
●トレード①
・アンダーソン&ビクター・アレキサンダーをニックスに出して、ダグ・クリスティ&ハーブ・ウィリアムスを獲得。
アンダーソンは開幕から49試合に出場し、うち42試合でスタート。
スタートする場合は主にSFでしたが、チーム事情からストウダマイヤーのバックアップを担うこともありました。
昨シーズンはスパーズで出番を失っていましたが、このシーズンはトレードまで平均12.4点・1.2スティール・1.0ブロックをあげています。
オフに放出しかけたアレキサンダーは、右足の痛みで1試合もプレイしていませんでした。
クリスティは4年目のスウィングマン。
ニックスでは飼い殺し状態に近く、トレードを望んでいたようです。
ウィリアムスは15年目・37歳の大ベテランC/F。
ラプターズでは1試合プレイしただけで解雇され、再びニックスに拾われます。
●トレード②
・ピンクニー&トニー・マッセンバーグ&96年のドラフト2巡目指名権&97年のドラフト2巡目指名権をシクサーズに放出し、シャロン・ライトを獲得。
マッセンバーグはプレシーズンで足首を骨折して年末までプレイできませんでしたが、復帰後はほとんどの試合でスターティングPFとしてプレイ。
24試合で平均10.1点・6.9リバウンドと自己ベストのシーズンを過ごしていました。
ブレンダン・マローンHCからの評価も高かったです。
ピンクニーは、開幕からマッセンバーグが復帰するまでの、ほとんどの試合でスタートしていました。
ライトは、昨シーズンの1巡目第6位指名。
昨シーズンはオール・ルーキー2ndチームに入っており、このシーズンも序盤は悪くなかったんですが、年が明けてからトーンダウン。
ホームでブーイングを浴びることもありました。
シクサーズのジョン・ルーカスは、「積極的ではない」「成長を待てない」といった主旨のコメントをしていましたが、アイザイア・トーマスは将来のCとして期待を寄せます。
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トレード後は開幕から6マン的ポジションだったトレイシー・マレーがスターターに入り、得点アベレージもアップ(2月後半以降は平均20点ほど)。
また、トレードで獲得したライトも、3月半ばに故障でシーズン終了となってしまうんですが、11試合(うち6試合がスタート)で平均16.5点と数字を大きく伸ばしました。
それらがそのまま勝ち星に結びつくほど甘くはありませんが、3月末に地元で行われたブルズ戦では、ひさびさのアップセットを披露。
72勝10敗という圧倒的な成績を残して優勝するブルズに1点差で勝っちゃうんですね(!)
この試合ではストウダマイヤーが30点&11アシストの大活躍でした。
最終成績は21勝61敗。
ディビジョン最下位&カンファレンスでは下から2番目&リーグ全体では下から3番目という成績でしたが、初年度20勝オーバーは決して簡単ではなく、何よりストウダマイヤーのプレイと何度かの大物食いはインパクトを残しました。
因みに、2月17日にデトロイトで行われたピストンズ戦では、トーマスの永久欠番セレモニーが行われています。
【スーパールーキー】
ストウダマイヤーはリーグ2位の平均40.9分もプレイして、平均19.0点・4.0リバウンド・9.3アシスト(リーグ5位)。
337本中133本の3Pを成功させたのはルーキー記録です(成功率も39.7%となかなか)。
ルーキー・オブ・ザ・マンスを2回受賞し、オールスターのルーキー・ゲームでは19点&11アシストでMVPを受賞☆
もちろんオール・ルーキー1stチームに選出され、ルーキー・オブ・ザ・イヤーも受賞しました☆
クイックネスと独自のリズムを活かしたプレイは止めるのが難しく、のちにマイケル・ジョーダンが「抑えるのが難しかった選手は?」と聞かれてストウダマイヤーの名前を挙げています。
愛称は、タトゥーにも入れていた「マイティ・マウス」です。