☆94~95プレイオフ:ファイナル②
このシリーズはとても印象に残っているシリーズのひとつで、4試合しかないのに長くなってしまいました。
●ゲーム2@オーランド・アリーナ
マジックは重い立ち上がり。
シュートはなかなか決まらず、一方でロケッツの攻撃を止めることも出来ません。
スコットの連続3Pで一時は同点に追いつきますが、シャックがファウル2つでベンチに下がると再びロケッツのペース。
ハーフコートではオラジュワンが絶好調で、オープンコートではドレクスラー&オーリーを捉えることが出来ません。
19対28とリードされて2Qへ。
2Q、ロケッツはサム・キャセールが活躍します。
ゲーム1は出番がほぼなかったんですが、この試合は別人。
果敢に攻めてファウルをもらい、3Pを決め、味方の得点シーンをアシストします。
この時間帯はチャッキー・ブラウンもいい感じでした。
ロケッツは、ベンチ陣の活躍で点差を拡げに掛かります。
マジックは、シャックがロケッツのディフェンスに苦戦。
ルディ・トムジャノビッチHCはオラジュワン&チャールズ・ジョーンズを同時起用し、“ジョーンズがシャックにマッチアップしてオラジュワンがヘルプに行く”という作戦をとります。
これによってシャックは、よりゴールに近い位置でディフェンスに囲まれ、そうなるとパスを出すこともできません。
強引に攻めては外すパターンが多く見られました。
ペニーは鮮やかな個人技を見せますが、焼け石に水。
マジックは41対63と22点ビハインドで前半終了。
前半だけでオラジュワンに22点、キャセールに3P2本を含む16点をゆるしています。
3Q序盤、マジックは反撃を開始しますが、これをドレクスラー&キャセールに断たれます。
特にキャセールは残り30秒ほどで3Pを決めると、ブザービーターとなる苦し紛れショットもヒット(!)
マジックは71対90と戻されてしまいます。
4Q。マジックは、ブライアン・ショウ&ペニーの連続3Pで一気に点差を詰め、残り5分半にはアンダーソンの3Pで9点差まで迫りますが、ロケッツに焦る様子はなし。
オラジュワンに対してはシャックが良いディフェンスを見せましたが、ドレクスラー&キャセールにまたやられてしまいました。
最終スコアは106対117。
ロケッツはシャックにダブルチームを仕掛けるタイミングが遅め。
シャックはパスが上手く、早いタイミングで囲まれたら、スムーズにパスを出すことが出来るんですが、シュートに向かうムーブを見せてから囲まれるんですよね。
33点&12リバウンド&7アシストは、34点&11リバウンド&4ブロックのオラジュワンに引けを取らないですが、内容が違います。
ペニーの32点&8アシストもそこまでインパクトはなかったかな。
シャック&ペニー以外で目立ったのはショウくらいで、スターターが不調だとマジックはキツイです。
そして、大誤算だったのはキャセールの31点(シーズンハイ)。
4Qのショウが出ている時間帯、キャセールのアイソレーションでいいように攻められたのは痛かったです。
ペニーに対するディフェンスも悪くなかったかと。
因みに、前戦で活躍したスミスは19分で0点でした。
●ゲーム3@ザ・サミット
ホーム2連敗で絶望的な状況になったマジック。
そんな状況を察してか、チームのプランか、序盤はグラントが活躍。
ひとりで10点をあげてチームをもり立て、そこにシャック&ペニーも個人技を見せてくれます。
内容的にはロケッツの方が楽にしている印象でしたが、Qが終わってみれば30対28。
マジックがリードしていました。
2Qに入っても、マジックはシャック&ショウ&ブゥイの3人が攻守にチームを支え、リードをキープ。
Q半ばにペニーが戻ると、一時は51対42とリードを拡げました☆
しかし、マジックはQの締めが良くありません。特にトランジッションの切り替えが悪いんですね。
スミスを起点にしたロケッツのファストブレイクを何本もゆるし、ドレクスラーに3本連続でやられちゃいます(2本はファウルで止めたけど)。
逆転されるまでにたいした時間は掛からず、53対54と1点ビハインドで前半を終わりました。
3Qはシーソーゲームに。
マジックはシャック&グラントがインサイドを踏ん張り、前半0点だったアンダーソンが3Pを2本決めて再逆転に成功します。
アンダーソンはあれ以来不調でしたが、積極性が戻ったのは好材料です。
Q終盤にキャセールに3Pを決められて再々逆転をゆるしますが、ここでもすぐに返し、75対75の同点で3Q終了。
4Q序盤はお互い一歩も引かない一進一退の展開。
両チームともにディフェンスが良く、お互い簡単には得点できません。
シャックのディフェンスも効いてます。
81対81でしばらく膠着状態が続いた後、この均衡を破ったのはロケッツ、オーリーの3Pでした。
これを皮切りにオラジュワンがインサイドで暴れ始めます。
ポストプレイは勿論、3Pラインのちょい内側くらいかの1対1でシャックを振り切ったり、ファストブレイクでフィニッシュしたり…シャックも頑張ってマークしていましたが(と思う)、抑えられませんでした。
マジックは4~5点のリードを奪われ、そこから詰められません。
~残り3分を切った場面~
シャックが攻守に魅せます。ドレクスラーのシュートをブロックし、オラジュワンも止め、そして94対96と2点差に迫るフックシュートをヒット。
次のディフェンスでもロケッツの攻撃を止め、同点or逆転のチャンスが巡ってきました。
ところが、シャックの打ったフックシュートが外れると、リバウンドを取ったドレクスラーにそのまま持ち込まれてしまい、ドレクスラーは鮮やかにダンク(!)
ドレクスラーはフィニッシュした後のボールの扱いでテクニカル・ファウルを取られ(←これはないと思う)、マジックは1点得するんですが、95対98と3点差に拡げられました。
ちょっと間をあけまして…
残り1分ほどで95対100と更にリードを拡げられた場面で、シュートが12本中2本しか決まっていなかったアンダーソンが3Pをヒット☆
98対100と2点差に詰め寄ります。
マジックは次のディフェンスでオーリーにFTを与えますが、オーリーがこれを1本外し、その次のオフェンスでグラントが決めて1点差。
次を止めればマジックにも勝機が出てきました。
しかし残り14.1秒。オーリーの3Pで4点差に戻されると、一方のペニーの3Pはそのオーリーにブロックされ、万事休す。
残り5.9秒ではアンダーソンが3Pを決めて2点差にしますが、ちょっと遅かったですかね。
最後はペニーの3Pがエアボールでゲームオーバーでした。
最終スコアは103対106。
シャックは28点&10リバウンド&6アシスト。
気持ちよくはプレイさせてもらえませんが、苦しい場面で踏ん張ったのは攻守ともにシャックでした。
グラントは18点&10リバウンド。
ペニーはちょっと大人しかったけど、19点&14アシストでした。
ショウもベンチから14点をあげています。
アンダーソンは12点&10リバウンド。
不振でしたが、この試合はシュートを打ち続けました(3P4/12)。
一方のスコットはシュートが11本中2本(3P1/9)しか決まらず、8点に終わってます。
ロケッツはオラジュワンが31点&14リバウンド&7アシスト、ドレクスラーが25点&13リバウンド&7アシスト。
オーリー20点、エリー17点(3P3/4)も大きいです。