P97~98シーズン②
アイバーソンは開幕からコーンロウ。
まだ、ヘッドバンドはしていませんでしたが、タトゥーもちょっと入りました。
【2年目①】
アイバーソンは80試合で平均39.4分プレイ。
平均22.2点(8位)・6.2アシスト・2.2スティール(5位)・3.1TO・FG成功率46.1%(キャリアハイ)でした。
得点もアシストも落ち、得点は20点以下に終わることもしばしばでしたが、昨シーズンはジョニー・ディビスがオフェンスである程度自由にさせていたので、内容的にはまったく違いますかね。
個人的にはアイバーソンがいちばん自制していたのがこのシーズンかと思っています。
ブラウンとの相性は早速微妙。
ブラウンは、例えば、試合中のことにしてもそれ以外のことにしても、選手に直接怒ったりしないらしく、その代わりメディアにそれを話すんですね。
”メディアを通して選手に何かを伝える”というこのやり方は(決してブラウン特有のスタイルではないのですが)アイバーソンを傷つけました。
ブラウンにすると、”アイバーソンは敏感すぎる”という感じのようですが…
【2年目②】
関係性は微妙でも、アイバーソン中心に勝てるチームを作っていくのはブラウン。
オールスターブレイク明け初戦のマブス戦で見せた采配は、アイバーソンとシクサーズの今後に繋がるものでした。
この試合、4Qのある時点でシクサーズは10点以上のビハインドで負けていたんですが、ここでブラウンがエリック・スノウをPGとして起用し、アイバーソンをSGにスライド。
するとそこから流れが変わり、アイバーソンはその後12点をあげ(計27点)、逆転勝ちに成功しました。
スノウは、1月半ばにソニックスから獲得した3年目のPG(6フィート3インチ)。
シクサーズが見返りに出したのは、98年のドラフト2巡目指名権ひとつです。
ソニックスでの出番は少なく、このシーズンは完全にローテーションから外れており、ミニッツが増えそうな今回のトレードを喜んでいました。
ダグ・オーバートンが年末で戦列を離れており、ブラウンは、元々アイバーソンのバックアップとしてスノウを獲ったんですが、マブス戦を契機として、毎試合10~15分ほどスノウとアイバーソンを同時起用するようになります。
スノウはソニックス時代からミニッツが大幅増。
平均3.9点・3.5アシスト・1.3スティールとスタッツは冴えませんが、スノウの真価が表れるのは来シーズンからです。
【スタメンF】
トーマスは、77試合(48試合がスタート)で平均11.0点・3P成功率36.3%(62/171)。
精度と本数を考慮すると、チームでいちばんの3Pシューターはこの人でした。
ルーキー・オールスターのメンバー、オール・ルーキー2ndチームに選ばれています。
開幕直後はほとんど起用されないこともありましたが、ローテーションに入るのは早く、スタックハウスのトレード以降は多くの試合でスタート。
ムラはありますが、アイバーソンのスピードについていける選手で、例えば速攻でアイバーソンのアシストからダンクを決めるシーンなどは鮮やかでした。
「ティムと僕は同じタイプのバスケットボールをするんだ」「彼はオフェンスで多くのエネルギーをもたらしてくれるし、よく走る。そしてサイズはSFではプラスにしかならないだろう」
コールマンは不整脈の再発などで、トータル23試合を欠場。
平均17.6点・9.9リバウンド・1.2ブロックはすべて昨シーズンから微減しており、FG成功率41.1%は低すぎますが、それでもスミスにポジションは奪われませんでした。
コールマンもまた、練習、試合問わず態度に難のある選手として有名ですが、ブラウンはコールマンのバスケットIQの高さを認めており、ここの相性は悪くなかったようです。
年末にサクラメントで行われたキングス戦では、コーリス・ウィリアムソンと乱闘騒ぎを起こして2試合の出場停止処分に。
これは、ゴール下で接触があった後にウィリアムソンが後ろからコールマンにラリアットをかまし、怒ったコールマンが殴りかかるというけっこう派手な乱闘でした。
【スタメン、ピストンズ組】
ラトリフは早くに開花。
ブラウンのスタメン起用に応え、得意のブロックを増やしただけでなく、オフェンスでも貢献を見せました。
シクサーズでは58試合(55試合がスタート)で平均11.2点・7.3リバウンド・3.5ブロック。
ブロックはシーズン平均だと3.1本で、リーグ4位でした。
MIPの投票でも6位に入っています。
マッキーは、フィラデルフィア出身でテンプル大に進んだ地元っ子。
ジャクソン移籍後はスターティングSGに定着しました。
ただ、移籍後の57試合(31試合がスタート)で平均3.9点・FG成功率34.7%とシュートは壊滅的。
無得点に終わることも多く、3試合連続0点なんてこともありました。
1.4スティールは◎です。