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Los Angeles Clippers 85年オフ

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帆85年オフ

 

HCはドン・チェイニーが続投することになりました。

ACはブラッド・グリーンバーグは継続で、ドン・ケイシーが復帰しています。

 

【また裁判】

 

昨シーズン終盤、クリッパーズのフロントが、マーカス・ジョンソンがバックス在籍時(83年)にドラッグのリハビリ施設に通っていたことを知り、驚いた件。

 

クリッパーズは「この事実をワザと知らせなかったでしょ」「知ってたらトレードしなかったかも」として、バックスを訴えます。

そして、通常であれば、トレード絡みのゴタゴタはコミッショナーのデビッド・スターンが仲裁するんですが、クリッパーズはそのスターンをも訴えるんですね。

トレードを無効にするか、(バックスに対して)ドラフト指名権or金銭をよこせ、というわけです。
 

この当時のクリッパーズは訴訟だらけ。

ザッと確認できただけで、これ以外に4つもあります。

 

・移転に関するリーグとの訴訟

マイケル・ケイジ絡みのイタリア・チームとの訴訟

・サンディエゴ時代のアリーナとの訴訟×2

 

【ドラフト】

 

1巡目第3位でクレイトン大のベノイト・ベンジャミンを指名。

 

7フィート・250ポンドの体格に加え、手足が長く、恵まれた体格を持ったC。

カレッジ時代のHCはウィリス・リード。

3年生だった昨シーズンは、ディビジョンⅠのブロック王で、リバウンドも2位。得点力もあります。

 

実績は歴代で見ても素晴らしく、ブロックはNCAA史上3位(上2人はアキーム・オラジュワン、ラルフ・サンプソン)。

NCAA史上5位タイ記録となる、28試合連続ダブルダブルもマークしています(上にいるのはビリー・カニングハム、ジェリー・ルーカスら)。

 

懸念は態度/姿勢。

カッとなりやすい性格で、カレッジ時代、レフェリーやコーチ、チームメイトに対して叫ぶ姿が見受けられ、HCのリードも特別な対応を施していたとか。

このため、カール・シェアーはメンタルの専門家をチームに呼んでいます(ベンジャミン自身は問題ないとしていますが)。

 

これが原因でドラフト時の評判はさほど芳しくなかったようなんですが、プレイだけなら、「もう1年カレッジにいたら来年のドラフトでは1位だっただろう」とされるほど。

シェアーも、1位指名のパトリック・ユーイングと同等かそれよりいい選手になれると太鼓判を押しています。

 

【バックスとの件】

 

7月末、連邦裁は、クリッパーズとバックスのトレードに関するゴタゴタはスターンを仲裁人とするとしました。

つまり、クリッパーズの訴えは事実上通らなかったことになります。

 

「リハビリ施設に通っていた」という情報は、トレードの際に相手チームに許可をとれば知り得たことであり、クリッパーズはそのオプションを(あるのに)行使しなかった=トレドの手続きは正常に行われた、という判断のようです。

 

尤も、バックス側は「移転に対して訴訟を起こしたリーグにやり返したいんでしょ?」と最初から相手にしていなかったみたいですが。

 

【9月に補強】

 

ビル・ウォルトンをセルティックスに出して、セドリック・マクスウェル&86年の1巡目指名権を獲得。

 

マクスウェルは6フィート8インチのSF。

77年のプロ入り以来セルティックス一筋で、二度優勝を経験。81年にはファイナルMVPも受賞しています。

ドライブやポストプレイなど中でのプレイが得意です。

 

シェアーは、ベンジャミンを指名した時点でC陣のトレードを考えており、この話はその頃からありました。

 

トレード成立が遅れたのは、マクスウェルとウォルトンのコンディションが不確かだったから。

このオフ、ウォルトンにはレイカーズに行く話もあったんですが、身体検査に引っ掛かって破談に。

一方のマクスウェルも、昨シーズン後半に左膝の関節鏡手術を受け、1ヶ月ほどで復帰するも、プレイは精彩を欠いていました。

 

マクスウェルについて、クリッパーズのチーム・ドクターは、(左膝は)健康な右膝よりも弱くなっているけれど、組織的な損傷はなく、リハビリできるという見解だったそう。

 

【9月から補強②】

 

レイ・ウィリアムスと契約。代わりに、87年の4巡目指名権をセルティックスに放出。

ジャマール・ウィルクスと契約。

フランクリン・エドワーズ&ロリー・ホワイトと再契約。

 

ウィリアムスはキャリア8年のPG。

得点力が高く、平均20点前後を稼いでいたシーズンもあるほどなんですが、今回はなんと3週間ほどで解雇(!)

プレシーズンでも平均10点ほど稼いでいたようなんですが、チェイニー曰く「彼は不安定すぎた」とのこと。

 

ウィルクスはキャリア11年のSF。

ここ8シーズンはレイカーズにおり、かつては得点源として活躍。

昨シーズンの開幕直後にベンチ・スタートとなり、その後、怪我でシーズン後半とプレオフを欠場するなど自己ワーストのシーズンを過ごしていました。

 

このオフ、(たぶん)最後の問題はノーム・ニクソンとの再契約交渉が進まないこと。

10月に入って、ペイサーズを含めた△トレードの噂も上がりますが、話は進まず。

 

シェアー曰く、ペイサーズはニクソンを欲しがった唯一のチームだったけれど、ペイサーズにはクリッパーズの欲しい選手がおらず、第三のチームを探すも頓挫したようです。

因みに、ニクソンの代理人はフレッド・スローターです。


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