☆94~95プレイオフ:1stラウンド
第8シードのセルティックスが相手(35勝47敗)。
マジックはフルメンバーでお馴染みのスターターですが、セルティックスはこのラインナップ。
シャーマン・ダグラス
ディー・ブラウン
ドミニク・ウィルキンス
デレック・ストロング
エリック・モントロス
ディノ・ラジャは6マン起用のまま。デビッド・ウェズリー&リック・フォックスは出られません。
シーズン中の対戦はマジックが3勝2敗とリード。
2敗はどちらもボストン・ガーデンで競り負けています。
因みに、オーランド・アリーナで行われた2月末の試合では、ポジション争いでシャックがキレて、モントロスの喉の辺りを殴り、僅か5分で退場になっています(シャックは一試合出場停止)。
●ゲーム1@オーランド・アリーナ
124対77でマジックが完勝☆
1Qから30対13と力の差を見せつけ、3Q終了時点で32点差をつける、余裕の展開でした。
セルティックスはシャックに対して積極的にファウルしてきましたが、この日のシャックはFTが絶好調。
14本中11本を決めています☆
セルティックスにとってはチーム史上最悪の敗戦です。
●ゲーム2@オーランド・アリーナ
セルティックスはスタメンを変更。ラジャをスターターに戻しました。
これが上手くいったのか、1Qからセルティックスがリード。
セルティックスはドミニクが24点、ブラウンが21点、ラジャが18点をマーク。
ダグラスも20点&15アシストと活躍しました。
それに対し、マジックはシャックが22点に抑えられ、ペニーの26点とデニス・スコットの16点が目立つくらい。
接戦に持ち込むことしかできず、4Qに大きく崩れてしまいます。
シュートが決まらず、4QのFG成功率は17%。
得意とするホームでの試合ながら、92対99で敗れてしまいました。
シーズン中にホームで2敗しかしなかったチームが、格下にホームで負けるのは嫌な感じです。
セルティックスは、このシーズンのイーストで、オーランド・アリーナで勝った最初のチームになりました。
●ゲーム3@ボストン・ガーデン
1勝1敗としたセルティックスはフィジカルに挑んできます。
1Qはドミニクが好調で、ブラウンも攻守にチームを牽引。
一方のマジックはシャックが1Qだけでファウルを3つ犯し、19対24とリードを奪われます。
しかし、2Qに入るとマジックがすぐ逆転。
(セルティックスもよくなかったけれど)シャックを使えないながらも、スコットの活躍などで45対41と逆転して前半を終了しました。
後半はスコットを先発起用しますが、リズムはセルティックス。
前半、セルティックスはFG成功率が29%しかなかったんですが、ブラウン、ドミニク、ラジャが目を覚ましたのに加え、ベンチスタートのパービス・エリソンが活躍☆
このシリーズ、モントロスはほぼ戦力にならないんですが、エリソンは限られた時間の中で良い仕事をします。
この試合では8点&10リバウンド&3ブロックをマーク(ゲーム2でも10点)。
マジックは66対63と3点リードで最終Qに入りますが、流れは掴めず、残り4分半ほどでセルティックスが逆転。
残り2分ではその差を3点に拡げられていました(74対77)。
この状況でマジックを救ったのはニック・アンダーソン&シャック。
残り1分10秒で、アンダーソンが3Pを決めると、セルティックスがミスした後のオフェンスでは、シャックがスコットのミスショットをティップダンク。
これで79対77と再逆転し、この後はセルティックスに得点をゆるしませんでした。
最終スコアは82対77。
マジックはアンダーソンがチーム最多の24点。
シャックはFTが14本中6本しか決まらず、20点止まりでしたが、21リバウンドを稼いでいます。
●ゲーム4@ボストン・ガーデン
マジックは試合開始からいい感じ。
セルティックスのイージーミス連発にも助けられ、23対10とリードを奪います。
ただ、やはりどこか甘く?、1Q終了時には24対19と5点差に。
これが接戦の始まりでした。
2Qはまだ大丈夫。マジックは再びリードを拡げ、残り6分ほどで39対28と11点のリード。
セルティックスも粘りますが、ミスが多く(特にダグラス)、54対46とマジックリードで前半が終わりました。
後半に入っても10点差に拡がりそうで拡がらない…そんな展開だったんですが、残り6分頃から再びセルティックスが追い上げを始めます。
キープレイヤーとなったのはドミニク。
この試合のドミニクはあまりタッチが良くなかったんですが、それでもアグレッシブに攻めます。
果敢にゴールに向かってファウルを誘ったかと思えば、3Pを決め、ダンクも1本。
このQだけで12点を稼ぎ、シュートが入らない分、オフェンス・リバウンドにもよく絡んでいました。
そしてマジックのディフェンスをかき回したのがブラウン。
コート狭しと駆け回り、残り1分を切ったところではスティールからダンク。
71対72と、マジックは遂に逆転されてしまいます。
4Q。マジックが先行しますが、突き放すことが出来ません。
残り3分を切って90対88と、リードは2点しかありませんでした。
~ゲーム終盤~
ボールをコントロールするのはダグラス。
ペニーがプレッシャーをかけ、あと一歩でTOor24秒ショットクロックというところまで追い込みます。
オフェンスを組み立てられなかったダグラスは残り2秒で、苦し紛れの3Pを打つんですが、これが入っちゃうんですね(!!)
マジックは90対91と1点ビハインド。
しかし、セルティックスはここからそのダグラスが、3つのポゼッションで相次いでミス。
1度目はTOを喫し、2度目はゴール下に突っ込んでいってブロックされ、3度目は誰にもボールを回さずにアウトサイドから放ってミス。
マジックはこれに助けられ、93対91と再逆転に成功します。
そして、残り16.2秒。
セルティックスはドミニクがFTをもらいますが、2投目をミス。
逆にマジックはホーレス・グラントがFTを2本とも決めました。
最終スコアは95対92。
マジックはチーム史上初の1stラウンド突破です☆
マジックはシャック25点&13リバウンド、グラント23点&10リバウンドに加え、ベンチからスコットが14点。
一方のセルティックスはドミニクが22点&18リバウンドでチームをリード。
ダグラスも21点&6リバウンド&5アシストなんですが、7TOがまずかったですね。
ここにブラウン18点、ラジャ17点と続きます。
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セルティックスが健闘したと言うべきか、マジックが冴えなかったと言うべきか。
マジックは全体的にさほど良くなく、特にシャック&ペニーの得点アベレージはシーズン中を大きく下回りました。
特にペニーはFG成功率が4割を切り、FTも65%ほど。平均8.5アシストをあげていますが、その分?TOも多かったです。
シャックに関しては、ファウルされるのを避けるためか、ゲーム終盤でボールを触る回数が減るので(私見)、得点減に関してはそれも影響しているでしょうか。
セルティックスは、ダグラスが、良くも悪くもクラッチタイムのキーマン。
また、得点を抑えたとはいえ、対シャックのDにも苦戦。ゲーム4の後半ではストロングが頑張りましたが、モントロスとエリソンでは厳しかったです。
因みに、ボストン・ガーデンの使用はこのゲーム4が最後。
1928年に完成したこのアリーナは、この年、95年の9月に閉場します。