牛88~89プレイオフ:Cファイナル④
このシリーズを見ると、ピストンズの苦難もよくわかります。
●ゲーム4@シカゴ・スタジアム
1Q。ブルズはジョーダンがこのQだけで12点をあげたのに対し、ピストンズはトーマス&デュマースが積極的で、最初の18点中16点をふたりでマーク(26対22とブルズリード)。
2Q。両チームともにオフェンスが低調で、ジョーダンはこのQ無得点に終わりますが、ピストンズも外のシュートが決まりません。
しかし、Q残り1秒でトーマスが3Pを沈め、39対42とブルズ3点ビハインドで前半を終わると、3Qは開始からピストンズがスパーク。
ブルズは点が取れず、39対53と点差を広げられてしまいます。
ここでブルズを救ったのがピッペン。
ピッペンを中心とした11対2のランでQ半ばには50対55まで戻し、再び接戦とします。
このQも残り2秒でトーマスにシュートを決められますが(今度は2点)、ブルズは60対64と4点ビハインドで踏みとどまりました。
4Q。ピストンズはジョンソンやジェームス・エドワーズらの活躍で、少しリードを拡げます。
ブルズはジョーダンのFTを中心に残り3分で74対82、残り2分半ほどでピッペンの3Pミスをグラントがフォローして76対82…と食らいつきますが、この試合は残り30秒で5点差としたのが精一杯(77対82)。
最後は80対86で敗れ、シリーズは2勝2敗のタイとなりました。
ジョーダンはピストンズのディフェンスに苦しみ、23点。
FTが多かったんですが、ミスも目立ちました(12/17)。
ピッペンは18点&11リバウンド&2スティール&3ブロック。3Qの活躍は、ピッペンの運動能力が光りました。
グラントは12点&12リバウンド、ホッジスは3P4/6で16点をあげています。
ピストンズはようやく?バッドボーイズらしい強さが垣間見えたでしょうか。
特にディフェンスでは、デュマースとロドマンを中心にジョーダンをよく抑えました。
ロドマンはFTのエアボールもありましたが、7点&18リバウンド。オフェンス・リバウンドは8本もあります。
スタメンではトーマスが27点&10リバウンド&6アシストの活躍。
アグワイア、レインビア、マホーンは不発でしたが、エドワーズは今プレイオフ最多の13点、サリーも9点&8リバウンドをあげています。
レインビアは試合中に右手親指を冷やしており、怪我もありましたかね。
●ゲーム5@ザ・パレス・オブ・オーバーン・ヒルズ
1Qはブルズのペース。
ダグ・コリンズHCは、早い段階でグラントを下げてブラッド・セラーズを使ったり(アグワイアとマッチアップ)、ジョーダンを一旦下げてパクソンとホッジスを併用したり、ローテーションを変えてきました。
それ自体にそこまで効果があったようには見えないんですが、ブルズが25対17とリードします。
2Qは両チームともオフェンスが低調。
ただ、ブルズがずっと低調だったのに対し、ピストンズはQ終盤にアグワイアの連続得点などで追い上げます。
45対41とブルズのリードは4点に。
アグワイアは前半だけで11点。
一方のブルズはジョーダンが7点しか取れず。デュマースのディフェンスがよかったです。
カートライトの10点&10リバウンドがチームを支えていました。
3Q。開始早々マホーンが4つ目のファウルでベンチに下がりますが、マホーンはあまり機能していないので、ブルズにとっては特に意味がないorマイナスでしたかね。
すぐ同点に追いつかれ、あっさり逆転されてしまいます。
ブルズは、一気に大量リードを奪われそうなこの流れを、ホッジスが3P+ジャンパーで断ち切り、Q後半にはジョーダンの連続得点で持ち堪え、なんとか1点差としますが(64対65)、4Qになると完全にピストンズのペースに。
ジョンソンが当たり、ブルズはジョーダンがマークしても止めることが出来ません。
エドワーズ、ロドマンも良い働きをしていました。
残り4分40秒ほどで、ブルズのビハインドは8点。
ホッジスの3Pで5点差としますが、エドワーズに返されてしまいます。
残り1分47秒、サリーの24秒ギリギリのジャンパーで9点差となったところで勝負あり(その後にもまたホッジスが3Pを決めますが)。
ブルズは85対94で敗れ、シリーズは2勝3敗となりました。
ブルズの敗因のひとつはTO。ピストンズのディフェンスもよかったんですが、3Qまでで20本(計24本)はいけません。
ジョーダンは18点に抑えられ、ピッペン&グラントはほとんど存在感がありませんでした。
カートライトは16点&12リバウンドでしたが、後半は今ひとつ。
厳しい試合で最後まで粘れたのは、ホッジスのお陰と言えるかもしれません(3P5/9で19点)。
ゲーム1以来のプレイとなったセラーズは、22分で6点&6リバウンドでした(ゲーム1では3分)。
ピストンズの勝因はベンチの活躍で、4Qのほとんどを[デュマース、ジョンソン、ロドマン、サリー、エドワーズ]の5人で戦いました。
ジョンソンは22点中16点を4Qにあげる大活躍。
エドワーズは12点、サリーは8点&5リバウンド、ロドマンは14リバウンドをあげました。
4Q終盤、オフェンス・リバウンドで跳んだロドマンの足と膝がホッジスの胸に入るシーンもありましたが、この人のディフェンスとリバウンドはブルズに効いてました。
スタメンではアグワイアが19点をマーク。
トーマスは17点、デュマースは、9点でしたが、ジョーダンに対するディフェンスが素晴らしかったです。