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Chicago Bulls 88~89プレイオフ:Cファイナル⑤

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牛88~89プレイオフ:Cファイナル⑤

 

やっと終わり。やっぱり実際にそのシリーズを見ないとわからないことって多いです。

 

●ゲーム6@シカゴ・スタジアム

 

試合開始から1分ほど経った残り10分58秒、リバウンド争いでレインビアの左肘がピッペンの顔(こめかみのあたり?)に入ります。

 

ピッペンはフロアに仰向けに倒れ、しばらく起き上がれず、時間をかけてベンチへ。

最初はベンチでチームドクターが診ていましたが、1Qのうちにロッカールームへ下がってしまい、このまま戻ってきません。

(軽い脳震盪のような感じでしょうか。ハーフタイムの間には病院へ)

 

ゲーム再開直後はブルズのムード。

ジョーダンのハイライト集でしばしば見かける、速攻でレインビア相手にジャンプしながら回転して、リングに背を向けた状態で決めたダブルクラッチ?はこのときのものです。

その他、ダンクも2本決めるなど、このQだけで12点&5アシストをマークしました。

 

また、ピッペンの代わりに入ったセラーズが良い働きを見せ、こちらはこのQだけで8点。

ブルズは2桁のリードを奪い、最大12差とします。

 

しかし、Q終盤にジョーダンを下げ、ベンチ中心となった時間帯に点差を詰められます。

またまたピストンズのベンチ陣にやられ、26対24となりました(ピストンズ10点連取)。

 

2Q。両チームともにオフェンスが停滞気味。ゲームのペースが落ち、ピストンズのムードになります。

ブルズは、残り8分半ほどでホッジスが決めた3Pが、このQ初めてのFGでした。

 

ピストンズはスタメンを戻したときにトーマスが連続得点をあげ、残り4分半ほどで逆転しますが、ブルズもホッジスの3Pなどで引き離されません。

このQのブルズはジョーダンの得点が伸びず、ホッジスに救われました(3P3本)。

47対49と2点ビハインドで前半を終了。

 

3Q。両チームともシュートが入るようになり、ブルズはジョーダンが再びやり始めます。

ただ、TOが多いんですね。

 

一方のピストンズは、このシリーズ精彩を欠いていたレインビアが生気を取り戻したかのようなプレイを見せ、(Q後半は)エドワーズの得点でリードを拡大。

Q終盤はロドマンの働きも大きかったです。

69対77とブルズ8点ビハインドで最終Qへ。

 

最終Q。ブルズは開始早々に10点ビハインドとなりますが、ここからジョーダン、グラント、パクソンを中心に最後の反撃を見せます。

ジョーダンのダブルクラッチ、グラントのオフェンス・リバウンド、パクソンの3Pなどが効き、残り8分39秒で79対81と2点差に迫りました。

 

しかし、この試合のピストンズはトーマスが違います。

ジョーダンとの1対1からジャンパーを決めるなどエースとしてチームを引っ張り、残り4分40秒ではスティールからひとりで持ち込んでレイアップ。

84対94とまた10点差になります。

 

ブルズは粘るんですが、FGが決まらず、せっかくFTをもらってもチーム全体でミスが続くなど、得点が繋がりません。

残り2分40秒切ったところで、トーマスのタッチダウンパスからデュマースがレイアップを決め、88対100に。

ここで勝負ありました。

 

最終スコアは94対103。

ブルズは2勝4敗でシリーズ敗退となりましたが、敗戦が確定した残り50秒ほどから、スタジアムのファンはスタンディング・オベーション。

試合終了直前には、試合前の選手紹介で流れる The Alan Parsons Project の『Sirius』がかかりました。

 

ジョーダンは32点(FG成功率5割)&13アシスト&3スティール&2ブロックでしたが、TOが多く、FTは大乱調。

8TOに加え、FTは5/12(5本連続ミスを含む)でした。

 

セラーズは思いがけず38分もプレイし、16点&7リバウンド。FTは8本すべて決めるなど意外な貢献をしてくれました。

ホッジスは15点(前半に13点)、グラントは13点&13リバウンドでしたがファウルトラブルに苦しみました。

パクソンの10点はすべて4Qのものです。

 

この試合についてジョーダンは、ピッペンを失ったのがあまりに大きかったとコメント。

「彼の抜けた穴を埋めねばならず、うちは限界まで追い込まれた」

「セラーズが素晴らしい仕事をしてくれた。でも、攻守両面でスコッティの経験と力、リバウンドを失った。それを補うのは難しかったよ。セラーズはベストを尽くそうとしたけれど、誰も彼の穴を埋めることはできなかった」

 

ブルズは、ディフェンスでもっと動いてプレッシャーをかけることを考えていたようで、その役割を担える選手はたしかにいません。


ピストンズはトーマスが両チーム最多の33点。

2Qと4Qが特によく、4Qには17点をあげました。

デュマースは12点&9アシストです。

 

レインビアはやや復調して11点&10リバウンド。

3Qには3Pとスカイフックを決めたり、オフェンス・リバウンドで強さを見せたり、らしさがありました。

ピッペンの件は ”何が起こったのかわからなかった” とし、「わからないよ。ブルズの選手が彼にぶつかったんだと思った」とコメントしています。

 

因みに、コリンズHCはレインビアのエルボーが偶然だったのかを疑問視。

フィルムをリーグに見せるつもりだとしました。

 

ベンチ組では、この試合もロドマンが目立っており、9点&15リバウンド。

この試合のピストンズはオフェンス・リバウンドがよく、レインビアが4本、ロドマンが6本稼ぎました。

リバウンドは、ゲーム終盤にブルズが流れを掴めなかった要因のひとつかと思います。

 

サリーとジョンソンはそんなに目立ちませんでしたが、エドワーズは3Qまでで11点をマーク。

これで3試合連続2桁得点です。

 

~~~~~~~~~~~~


ゲーム1~3ではブルズ優位に見えましたが、ピストンズのベンチ陣が流れを変えたかなという印象。

ロドマンのリバウンド、マホーン&レインビアがほぼ機能しなかった中でのエドワーズ&サリーの働き、ゲーム5のジョンソンが効いたでしょうか。

 

また、シリーズ終盤はジョーダンへの好守が復活。

デュマース、ロドマンのマンツーマンDはもちろん、チーム・ディフェンスも機能していたかと思います。


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